すっきり晴れることが少ない梅雨どきは、小雨の中や雨上がりに散歩へ行くこともあるでしょう。湿気が多く、愛犬の体に水や泥汚れなどもつきやすいので、帰宅後のお手入れを怠るとニオイや皮膚トラブルのもとに。
そこで今回は、“雨の日の散歩後お手入れ術”をご紹介します。
お手入れが不十分だとこんな病気の危険性が!
犬は全身を被毛でおおわれているため、梅雨どきは皮膚がとても蒸れやすく、毛に汚れもつきがちです。お手入れが不十分だとニオイのもとになるほか、外耳炎や皮膚疾患の原因になってしまいます。
散歩後のお手入れポイントとは?
ニオイや皮膚トラブルを予防するためには、散歩後のお手入れがとても重要です。以下の4つのポイントをしっかりチェックしましょう。
ブラッシングで通気性をアップ
湿度が高い日の散歩後は、べたつきにくいブラッシングスプレーをかけてから、ピンブラシやスリッカーブラシで毛をとかしてあげましょう。極短毛種なら、ラバーブラシでもOK。寝ていた毛が起きて通気性がアップし、ニオイ対策にも効果的です。
濡れた足先はW拭きとブラッシング
散歩で濡れた足先は、ペット用ウエットシートで汚れを落としたあと、乾いたタオルなどで水分をしっかり拭き取りましょう。肉球の間も忘れずに。
そしてブラシやコームで毛を根元から起こすようにとかせば、より湿気がとんで蒸れ知らずの足元になります。
全身が濡れたら冷風をあてて湿気をとばす
雨や霧などで全身が濡れたときは、タオルで押さえ拭きをしたあとにドライヤーの“冷風”をくまなくあてて湿気をとばします。犬を扇風機の前に立たせて、体全体に風を送ってもいいでしょう。
放置するとニオイや皮膚病のもとになるので、しっかり湿気を除去することが大切です。
足やおなかについた泥はシャワーで部分洗い
体についた泥は、拭いてもなかなか取れないものです。そんなときは、足まわりやおなかなど、汚れた部分だけシャワーで水洗いをしましょう。シャンプーは使わなくても、指先で軽くこすることで泥を洗い落とせます。
洗った後はしっかりドライヤーで乾かして。
汚れたり蒸れたりしやすい部位は被毛のカットも
汚れたり蒸れたりしやすい下記部位の余分な被毛をカットしておくと、通気性が上がり、お手入れもしやすくなります。
耳
垂れ耳の犬は特に、耳をめくった内側や耳の穴の周辺が蒸れやすいので注意しましょう。
わき
前足のつけ根は通気性が悪く、皮膚病がおきやすい部分です。
胸・おなか
道路から跳ねる水や泥がつきやすい箇所なので、事前にカットしておけばお手入れが楽になります。
陰部まわり・そけい部
オシッコで汚れやすい部分です。通気性が悪いそけい部(後ろ足のつけ根)とあわせて、余分な被毛をカットしておきましょう。
肛門まわり
ウンチ汚れが被毛や皮膚につくとにおいやすく、蒸れによる皮膚のただれもおきがちです。
足先と足裏
雨天時や雨上がりの散歩で一番汚れる部分です。余分な被毛が多いと水分が残り蒸れがちになります。
飼い主さんのちょっとした対策で、梅雨でも犬は快適に過ごすことができます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
参考/「いぬのきもち」2019年6月号『ジメジメ、ニオイ、カビに負けず、雨の日も快適な暮らしをしよう♪愛犬のための梅雨じたく』(監修:獣医師 英国APDT認定ペットドッグトレーナー Canine Relationz主宰 藤本聖香先生、一級建築士 トリマー トリミングサロン「HONDEHOK」運営 二村陽子先生)
文/えむら若奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。