犬と暮らす
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もし犬が突然倒れたら? そのとき飼い主ができることを獣医師に聞いた
「犬が倒れる理由と対処法」についていぬのきもち獣医師相談室の先生に話を聞きました。
「犬が倒れる」ってどんな状態?
いぬのきもち獣医師相談室の獣医師(以下、獣医師):
「犬が倒れるという表現は、四つ足で立っていることができずに、体が横倒しになる状態をいうことが多いです。
このとき、全身がガタガタと震えている、意識がない、動かないなどの症状がみられることがあります。
他にも体の力が抜けてうずくまる『虚脱』もありますが、倒れた状態であることを飼い主さんが認識されていないことがほとんどです。」
犬が倒れたときに考えられる原因
獣医師:
「"愛犬が倒れた"と動物病院に搬送する場合、てんかんと診断されるケースが多いです。てんかんは、全身の痙攣、体や手足がピンと突っ張ったように伸びる、よだれが出る、失禁するなどのさまざまな症状がみられます。
他にも、心臓発作で倒れることもありますが、多くの犬はフィラリア予防やワクチン接種などで通院する機会があるため、定期的に健康チェックを受けていることでしょう。
このため、倒れる前にすでに心臓の病気の診断をされているケースがほとんどで、倒れてから心臓の病気が判明することはまれです。」
犬が倒れたときに飼い主ができること
獣医師:
「すぐに時計をみて、倒れた時間から回復までの時間を計りましょう。このとき、愛犬の様子の動画撮影ができると診断の助けになります。痙攣や意識の有無など分かる範囲で確認をしてください。
また、慌てて抱っこをしたりせずに、様子をみながら体をさすって愛犬を落ち着かせてあげることもよいでしょう。
ただし、愛犬が混乱していて手を出すと噛まれる危険があるため、顔周りには触れないようにしましょう。」
倒れることに対する予防はできない
獣医師:
「予防をすることはできません。しかし、てんかんや心臓病にしても治療を行い、倒れる回数を減らすことは可能です。かかりつけの獣医師と相談して、適切な治療を受けて指示通りにしっかり投薬を行うことが大切です。」
もし愛犬が目の前で倒れたとしても、慌てずに様子を観察して記録しておくことが、治療に役立ちます。動画として情報を残しておくことも大切ですね。
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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