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ドッグフードはグルテンフリーのほうが犬の健康によい?メリット・デメリットは(獣医師監修)
近年、ドッグフードにおいても耳にすることが増えた「グルテンフリー」。今回は、グルテンフリーのドッグフードが犬にどのような効果をもたらすのか、与えるメリット・デメリットやよくある質問とともに解説します。
グルテンフリーのドッグフードとは?
グルテンフリーの食事は、もともとセリアック病というグルテンに対するアレルギーを持つ人の患者向けに推奨されてきました。これが、ライフスタイルにこだわりのある人々の間で流行し、一般層に広がりをみせています。有名な男子テニス選手がいち早く実践していたことが、流行につながったともいわれているようです。
ドッグフードにもグルテンフリーがある
グレインフリーのドッグフードとの違いは?
グレインフリーのドッグフードの詳しい情報は、以下の記事をチェックしてください。
そもそもグルテンやグレインは犬に与えてはいけないの?
飼い主さんのなかには、“犬が野生時代に穀物を食べていなかった”とされることなどから、「犬は穀物を消化できないから与えてはいけない」と考える方もいるようです。しかし、ドッグフードに含まれる穀物はきちんと加熱調理され、犬が消化できるように糊化(アルファ化)されています。糊化された複数の穀類を犬に与えたところ、100%消化吸収されたという研究データもありますので、アレルギーなどの心配がないのであれば、あえてグルテンやグレインフリーのドッグフードを選ぶ必要はないでしょう。
なお、グルテン・グレインフリーのドッグフードは、食物アレルギー専用の療法食ほど厳格にグルテンやグレインの混入を防いで生産されていないことがあるという報告もあるため、穀物に食物アレルギーがある犬に与える場合には注意が必要です。
グルテンフリーのドッグフードを犬に与えるメリット・デメリット
グルテンフリーのドッグフードのメリット
- グルテンに対するアレルギーを避けることができる
グルテンフリーのドッグフードのデメリット
- 原材料を厳選するため高額になりやすい
- 炭水化物の量が減ってタンパク質が多くなる傾向にあり、高齢の犬の場合は内臓に負担がかかることがある など
グルテンフリーのドッグフードに関するQ&A
一般的な総合栄養食のドッグフードよりグルテンフリーのほうが犬の健康によい?
むしろ一般的な総合栄養食のドッグフードは、さまざまな原材料を使うことができるので栄養バランスが整いやすく、価格を抑えやすいといったメリットもあります。
犬が下痢をしやすい場合はグルテンフリーのドッグフードがいいって本当?
グルテンフリーのドッグフードを選ぶときのポイントは?
例えば、健康状態が良好な犬なら、総合栄養食のドッグフードのなかから成長段階(ライフステージ)に合ったもの選び、体調に気になる点がある犬の場合は、獣医師の診察を受けて不調の原因を正しく診断してもらい、そのうえでドッグフード選ぶとよいでしょう。
愛犬に食物アレルギーが疑われる場合は獣医師と相談してドッグフードを選ぼう
愛犬に食物アレルギーが疑われる場合は、自己判断でグルテンフリーのドッグフードを与えるのではなく、動物病院で診察や検査を受け、獣医師に相談しながらドッグフードを選ぶようにしましょう。
犬の食物アレルギーについては、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご確認ください。
文/長谷部サチ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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