犬にはそれぞれ性格があり、何事にも動じないコもいれば怖がりのコもいます。今回は「犬が怖がりやすいものとその対策」についていぬのきもち獣医師相談室の山口みき先生に聞きました。
犬が怖がっている時の様子とは
犬は怖がってストレスを感じると、震える/尻尾を下げる/逃げる/動かない/不安そうに鳴く/吠えるといった行動や、嘔吐や下痢などの消化器症状がみられることがあります。
犬が怖がりやすいもの①:雷や花火の音
犬は人の約4倍の聴力を持ち、人よりも音を敏感に感じます。そして、大きな音や重低音を怖がる傾向があります。このため、雷や打ち上げ花火などの音は犬にとっては恐怖や不安を感じやすく、恐怖から逃げたり隠れたりしようとするほか、パニックを起こすこともあります。
雷や花火への対策
花火や雷の音に対しては、窓を閉めて出来る限り防音するほか、テレビやラジオ、音楽を流して外の音を聞こえにくい環境を作ってあげましょう。飼い主さんが一緒にいた方が安心するのであれば、寄り添ってあげましょう。一人の方が落ち着くようであれば、安心できる環境を整えてそっとしておいてあげましょう。
犬は本能的に四方を囲まれた狭くて薄暗い場所が落ち着きます。ケージをタオルで囲うなどして、避難場所にしてあげてもいいかもしれませんね。
また、できるだけ刺激しないように落ち着いて接するようにします、パニックを起こして逃走することがあるので、戸締りはしっかり行う様にしてください。
犬が怖がりやすいもの②:掃除機やドライヤー
人には聴きとれない可聴域を持つ動物である犬は、掃除機やドライヤーの音を不快に感じるといわれています。特に、掃除機は音だけでなく、予測不能な動きをするため怖がる犬が多いです。
掃除機やドライヤーへの対策
最初は掃除機やドライヤーのスイッチを入れずに視界に入るように置いておく、次は動かさずに『弱モード』で音だけ聴かせる、離れたところで使ってみるなど徐々に慣らしていきましょう。
どうしても愛犬が怖がる場合は無理をせず、慣れるまで犬のいない部屋で使用することも犬に余計なストレスをかけない方法です。
犬が怖がりやすいもの③:動物病院
動物病院は、診察や検査、ワクチン接種などの記憶から苦手意識を持ってしまうと、犬が怖がる場所になります。
動物病院での対策
動物病院に行く際はとっておきのおやつを用意して、待合室や診察後に与えるなど、愛犬によい印象を与えるようにします。獣医師や看護師さんにおやつを渡して与えてもらうのもよいでしょう。
怖がっている愛犬に対しては、刺激しないようになるべく落ち着いた態度で接しましょう。吠えてしまうようであれば、受付の人に相談し外で待たせてもらうこともいいでしょう。また、こういった状況では些細なきっかけで逃走するなどのリスクもあります。リードをしっかりと持つなどの対応も必要です。
監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・山口みき先生
文/maki
編集/いぬのきもちWeb編集室
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿いただいたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください