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柴犬が見せる特有の行動「柴距離」から読み取れるホンネとは?|獣医師解説
柴犬がほかの人や犬に対して適度な距離感を取ろうとするような行動を「柴距離」と呼び、柴犬の飼い主さんの間ではあるあるの一つとなっているようです。
【調査】愛犬が「柴距離」を見せることがある?
【体験談】愛犬の「柴距離エピソード」を教えて!
近づいてきても離れたり、嫌がる素振りを見せる
- 「自分から近づいてくるのはアリらしいが、こちらから近づくとフイっとかわされて、近づいた手だけが虚しく宙に舞う」
- 「自分から寄ってきたので撫でようと手を伸ばしたら、嫌がる」
- 「撫でてほしくて側に来るが、微妙に手の届かない距離で伏せる」
- 「近くに来るから触ると違う場所に行ったり、テーブルの下に行って孤独に寝たりする」
- 「帰宅時は飛んで出迎えてくれますが、2、3回ヨシヨシをしたら、ブルブルっとてして去っていきます」
- 「近寄るけどすぐに退避できる位置を確保してます。繁殖犬で過ごしたからの行動かもしれませんが…」
一定の距離を保っている
- 「一定の距離までは近づけるのですが、それより近づこうとすると踏ん張って、距離を保とうとします(笑) 相手の犬は匂いを嗅ごうと近づくのに、逃げて絶対一定範囲内には寄らせません(笑)」
- 「呼んだら近くには来るけど、距離を空けて座ったりします」
- 「部屋でくつろいでいても、手が届くか届かない位の距離で寝転がっている。気にはしているようだけど、決してベタベタと近づいてくる様子がないことが多い」
- 「自宅のリビングで飼い主がくつろいでいると、近くには来ないで、一定の距離をとった所でくつろいでいる。飼い主が近くに行き、10分くらいすると、また距離を取るように移動しくつろぐ。ちょっと寂しい」
- 「甘えたそうなのに、ちょっと離れた場所にいることがある」
- 「愛犬の隣に座ってなでようとすると、スッと立ち上がって、微妙に手が届かない少し離れたところに座り直されました」
散歩中に出会う人やほかの犬に対して柴距離を発動!
- 「散歩中に会った人になでられそうになると、下がります」
- 「散歩中に他の柴犬さんに遭遇したとき、かなりの距離感でじーっとお座りして、動きを見ています。近付かれると困った感じで、また離れて観察しています」
- 「散歩中、吠えている犬に出会うと、無視して歩きます。ボールで遊んでいても、自分が飽きると知らん顔して休んでます」
- 「散歩で会う人に最初は興奮して嬉しそうに寄って行ってたけど、毎日会うようになると近寄らずに、微妙な距離で座るようになった」
- 「2、3日に一度会うワン友のラブラドール・レトリーバーのお友達がいるのですが、そのコに会いたくてお家に行きたがるのに、いざ会うと1分くらいジャレあったあと『スン』みたいな感じで、近くの散策をしだします」
- 「外では柴距離全開です。散歩中に仲良しのわんちゃんに会っても、軽く挨拶をしたら輪に入らず、少し離れた所に座りそっぽを向いている。そのくせ前方からわんちゃんが来ると、だいぶ距離があってもずっと伏せをして待っている。気がついて近くまで来てくれると、かなりの塩対応(笑) 挨拶すらしないときもあって、飼い主は恐縮しまくりです」
愛犬の柴距離エピソードはほかにも!
- 「私たちが抱っこしても、『そろそろ降りてもいいですか?』という雰囲気を出します。近くで寝そべることがあっても、ベタベタ触ってほしくはないみたいです」
- 「柴、2頭います。1頭は誰にでもぐいぐい行きますが、もう1頭は『ぼく、いいです』というように、違う方向を向いています」
- 「眠いときやひとりになりたいときは、テーブルの下からみんなの行動を見てる」
- 「仲良くしてもらってる3匹といると、いつものようにみんな等間隔で、スフィンクスでくつろいでます」
【獣医師解説】「柴距離」の行動からわかる犬の心理
「適度に距離を保ちたい」というような柴犬の行動から、どのような心理が読み取れるのか——いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。
「自分以外の人や犬に対して適度な距離感を保ちたいという犬の行動は、柴犬だけではなく日本犬に多い特徴です。なかでも、あっさりしている性格のコに多いと思います。
こうした行動をするのは、自立心や独立心が強く、警戒心も強いからです。また、飼い主さんへの忠誠心は強いですが、パーソナルスペースを大切にする傾向にあります。
飼い主さんに対して見せる柴距離は信頼ゆえでもあるので、距離感を大切にしてあげてください。一方、ほかの犬や人にとる柴距離は警戒心の強さゆえなので、無理に距離感を縮めないようにしましょうね」
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/柴田おまめ
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