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獣医師監修|犬の涙の理由~悲しいのではなく涙やけ等病気が原因かも

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涙を流す症状が現れる、犬の目の病気はいくつかあります。今回は、犬がかかりやすい涙や目ヤニが増える病気の原因・症状・治療法・かかりやすい犬種について解説します。目の病気は年齢問わずかかることがあるので、注意しましょう!

犬が涙を流していたら目の病気を疑って!

伏せをする犬

犬が涙を流していると、悲しいからだと思われがちですが、目の病気を患っているおそれがあります。早い犬だと、4才くらいからさまざまな目の病気にかかりやすくなってしまうことも……。涙を流すだけではなく、目をこすったり、気にしたりする様子が犬に見られ、目ヤニの量も急に増えてきたと感じたら、目の病気を疑ってみてください。

では、犬がかかりやすい目の病気には、一体どんなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

犬の涙はこんな病気に要注意①「流涙症(涙やけ)」

伏せをする小型犬

流涙症の原因・症状

「流涙症(りゅうるいしょう)」とは、本来であれば涙腺から涙管を通り鼻へと排出される涙が、刺激や鼻涙管の閉塞によって大量にあふれ出してしまう目の病気です。そのため、「涙やけ」と呼ばれる、目の下の毛の変色を引き起こす病気としても知られています。

涙やけは、目頭周辺の毛に涙が付着し、バクテリアを繁殖させたり、涙の中のタンパク質が酸化したりすることで発生し、皮膚炎になったり、かゆみを伴ったりします。

流涙症の治療法

涙の分泌量を減らす飲み薬や目薬で治療することがほとんどです。鼻涙管の洗浄や手術をするケースもありますが、対応している動物病院は限られるので、獣医師に相談してみましょう。

流涙症にかかりやすい犬種

シー・ズー/マルチーズ/パグ/チワワ/トイ・プードル/ヨークシャー・テリア など

流涙症以外の涙やけの原因

もともと涙が出やすい体質で、涙やけができてしまう犬もいますが、後ほど解説する「眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)」や逆さまつげ、アレルギーなどによっても涙やけになることがあります。ドッグフードやおやつに含まれている物質に対してアレルギー反応が出ている場合は、獣医師に相談してアレルギー対策用のドッグフードに変えると改善されることもあるようです。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師が解説】犬の涙やけを止めるには?犬種やフードについても」

いぬのきもち WEB MAGAZINE「犬がなりやすい目の病気やかかりやすい犬種、治療法や予防法は?」

犬の涙はこんな病気に要注意②「角膜炎」

床に伏せる犬

角膜炎の原因・症状

角膜とは、目の表面の透明な膜の部分で、そこに外傷性の刺激が加わることで発症するのが「角膜炎」です。また、感染症など非外傷性のものもありますが、この場合は両目に発症することが多いようです。

角膜炎になると、涙や目ヤニが増える、しきりに目を気にするなどの症状が現れます。ほかの目の病気を併発するおそれもあるので、早めに動物病院を受診しましょう。

角膜炎の治療法

角膜炎と診断されたら、炎症の原因を取り除き、点眼薬で症状を抑えます。自宅では、目をこすらないように、エリザベスカラーを装着させることも。

角膜炎にかかりやすい犬種

チワワ/シー・ズー/マルチーズ/アメリカン・コッカー・スパニエル/フレンチ・ブルドッグ/ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア など

いぬのきもち WEB MAGAZINE「犬の病気・症状データベース(角膜炎)」

犬の涙はこんな病気に要注意③「結膜炎」

床で寝る犬

結膜炎の原因・症状

結膜炎とは、まぶたの裏と眼球の表面を覆っている無色透明の粘膜の部分(結膜)に炎症を起こし、赤く充血してしまう病気です。原因として考えられているのは、アレルギーや細菌、ウイルス感染によるものから、ほこりやシャンプーによるものまでさまざまです。

結膜炎になるとかゆみや痛みを感じるため、まばたきが増え、目を開きにくくして、細めるようなしぐさを見せることがあります。放置すると炎症が広がることがあるので、なるべく早く適切な治療を開始することが大切です。

結膜炎の治療法

結膜炎になった原因を探り、それに合った方法で対処します。例えば、目に毛が当たって炎症を起こしている場合は、毛を抜いたりそったりして処置し、ケガや感染症による炎症の場合は、その治療を行いながら、炎症を抑える点眼薬を投与します。また、結膜炎は再発しやすいので、状態維持のために点眼薬や飲み薬を処方されるケースも。

結膜炎にかかりやすい犬種

パグ/フレンチ・ブルドッグ/ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア/アメリカン・コッカー・スパニエル/シー・ズー/チワワ/マルチーズ など

いぬのきもち WEB MAGAZINE「犬の結膜炎、原因は? どんな症状? 治療法や予防法は?」

こんな目の病気にも注意して!

白い犬

涙や目ヤニに関する犬の目の病気は、ほかにもあります。

眼瞼外反症

下まぶたに発症することが多く、セント・バーナードなど、顔面の皮膚がたるんでいる犬種に多く見られる病気です。先天性のほか、病気やケガによる顔面麻痺なども原因のひとつ。この病気になると、まぶたが外側に向かってめくれてしまうため、結膜の粘膜の一部が露出し、涙の量が増えたり目ヤニが出たりします。また、角膜炎や結膜炎も同時に発症しているケースも少なくありません。点眼薬などで早めに治療を行いましょう。

逆さまつげ

逆さまつげは、本来外側に向かって生えるはずのまつげが、内側に向かって生えることで角膜を刺激し、涙や目ヤニが多くなってしまう病気です。症状が軽い場合には、まつげを定期的に抜くことで状態がよくなることもありますが、場合によっては「毛根切除」の手術を行うケースも。まぶたが内側に向かってぐいっと曲がりこむ「眼瞼内反症」と呼ばれる病気を併発していることもあり、その際には手術が必要になります。

ものもらい(マイボーム腺炎)

「ものもらい」は、アレルギー体質の犬や、免疫力が弱まっている犬に多い病気だといわれています。まつげのつけ根付近にあるマイボーム腺が炎症を起こすことで、まぶたの縁が赤く腫れあがり、イボのような“できもの”ができてしまうのが特徴です。おもな治療法としては、抗生物質の点眼や軟膏、ピンセットなどで膿をつまんで取り除くなどが挙げられます。

目の病気は、年齢にかかわらず発症するもの。涙や目ヤニが多くなってきたと感じた際には、早めに動物病院を受診するようにしてください。大好きな愛犬に辛い思いをさせないためにも、病気の早期発見・早期治療を心がけましょう!

参考/「いぬのきもち」2015年11月号『犬の病気別 知っておけば、愛犬の健康・長寿の役に立つ なりやすい年齢ランキング 保存版!』(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
   「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬の結膜炎、原因は? どんな症状? 治療法や予防法は?』
   「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】犬の涙やけを止めるには?犬種やフードについても』(監修:いぬのきもち相談室獣医師)
   「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬がなりやすい目の病気やかかりやすい犬種、治療法や予防法は?』
   「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『犬の病気・症状データベース(角膜炎)』
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/hasebe
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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