犬と暮らす
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歩けるようにと願いを込めた名前。『歩(あゆみ)』はその願いに応えてくれました
今回ご紹介するのは、四肢が麻痺した状態で保護され、懸命なリハビリによって奇跡的な回復を見せた歩ちゃんのお話です。
原因不明の麻痺は神経性という可能性も
「介護が必要な犬2頭と暮らすのは大変なのでは……と思われるかもしれませんが、私は以前、犬の健康管理関連の会社に勤めていて、動物医療に従事する方、動物の介護の知識をもつ方は、身近な存在だったので、不安はありませんでした。そして、さらに愛犬たちのそばに毎日いられるように、100%在宅勤務できる仕事に転職もしました」とUさん。
それにしても、歩ちゃんの四肢麻痺は何が原因で生じたものなのか、アグリドッグレスキューでは保護当時、動物病院でMRIなどの精密検査をしましたが、脳にも脊髄にも何も異常は見つからなかったそうです。
Uさんのかかりつけ医でも診てもらったところ、結果は同じで「たぶん神経性のものではないか」ということ。
「神経性のものであれば、希望はあるはず」と、アグリのTさんとUさんは、歩ちゃんが再び歩けることを信じて、リハビリほか、できることはすべてやってきました。
Uさんは毎日、歩ちゃんと先住犬のメリアちゃんを連れて、お気に入りの公園やドッグカフェに行き、歩ちゃんにはいろいろな風景を見せて歩く練習をさせています。そして何をするにも2頭といっしょ、というのがUさんの日常とのこと。
「お留守番をさせるのは、私がスーパーに買い物に行くときくらいで、友人と食事に行くときも必ずペットOKのお店にしているんです(笑)」とUさん。
「歩とは、これからも楽しい経験をいっしょに重ねていき、つらかった過去をすっかり忘れさせてあげたい。今後は歩自身の足でしっかり歩いて、いっしょにいろいろな風景を見ていきたいですね」と最後に語ってくれました。
取材協力/自由が丘動物医療センター
写真/田尻光久
取材・文/袴 もな
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