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歩けるようにと願いを込めた名前。『歩(あゆみ)』はその願いに応えてくれました

この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、四肢が麻痺した状態で保護され、懸命なリハビリによって奇跡的な回復を見せた歩ちゃんのお話です。

1回目の記事|原因不明の四肢麻痺から奇跡の回復を遂げた歩ちゃん

2回目の記事|四肢の麻痺から奇跡的に回復した歩ちゃん。毎日のお世話について聞いた

原因不明の麻痺は神経性という可能性も

歩ちゃん(メス・推定3才/3.5kg/ミニチュア・ダックスフンド/甘えん坊)
歩ちゃん(メス・推定3才/3.5kg/ミニチュア・ダックスフンド/甘えん坊)
足に麻痺が残る歩ちゃんと、全盲のメリアちゃん(メス・15才/トイ・プードル)と暮らすUさん。
「介護が必要な犬2頭と暮らすのは大変なのでは……と思われるかもしれませんが、私は以前、犬の健康管理関連の会社に勤めていて、動物医療に従事する方、動物の介護の知識をもつ方は、身近な存在だったので、不安はありませんでした。そして、さらに愛犬たちのそばに毎日いられるように、100%在宅勤務できる仕事に転職もしました」とUさん。

それにしても、歩ちゃんの四肢麻痺は何が原因で生じたものなのか、アグリドッグレスキューでは保護当時、動物病院でMRIなどの精密検査をしましたが、脳にも脊髄にも何も異常は見つからなかったそうです。

Uさんのかかりつけ医でも診てもらったところ、結果は同じで「たぶん神経性のものではないか」ということ。
「神経性のものであれば、希望はあるはず」と、アグリのTさんとUさんは、歩ちゃんが再び歩けることを信じて、リハビリほか、できることはすべてやってきました。
Uさん定番のお出かけスタイル。ペット用バギーは、キャリー部分とカートがセパレートになるタイプなので、とても便利だそう
Uさん定番のお出かけスタイル。ペット用バギーは、キャリー部分とカートがセパレートになるタイプなので、とても便利だそう
そして、歩ちゃんは、5月に正式にUさんの家族となったあと、月を追うごとに後ろ足も徐々に動かせるようになったそうです。それと並行して、表情に乏しかった顔にも変化が表れてきました。うれしいとき、楽しいときには笑顔を見せて、何かを訴えたいときは元気よく「ワン!」と鳴くようになりました。
 
Uさんは毎日、歩ちゃんと先住犬のメリアちゃんを連れて、お気に入りの公園やドッグカフェに行き、歩ちゃんにはいろいろな風景を見せて歩く練習をさせています。そして何をするにも2頭といっしょ、というのがUさんの日常とのこと。

「お留守番をさせるのは、私がスーパーに買い物に行くときくらいで、友人と食事に行くときも必ずペットOKのお店にしているんです(笑)」とUさん。

「歩とは、これからも楽しい経験をいっしょに重ねていき、つらかった過去をすっかり忘れさせてあげたい。今後は歩自身の足でしっかり歩いて、いっしょにいろいろな風景を見ていきたいですね」と最後に語ってくれました。
Uさんはいつも2頭といっしょに外出します。お気に入りのスポットのひとつ、二子玉川の公園にみんなで行ったとき
Uさんはいつも2頭といっしょに外出します。お気に入りのスポットのひとつ、二子玉川の公園にみんなで行ったとき
※掲載の情報は2022年11月号発売時のものです。
出典/「いぬのきもち」2022年11月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/自由が丘動物医療センター
写真/田尻光久
取材・文/袴 もな
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