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犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)とは? 原因や症状を解説

犬のクッシング症候群という病気を聞いたことはありますか? 犬のクッシング症候群は、残念ながら予防をすることができない病気といわれています。

では、この病気はなぜ起こり、どのような検査や治療が行われるのでしょうか?

「犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の原因と症状、治療法」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。

犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)はどんな病気?

犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の原因と症状、治療法とは いぬのきもち
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犬のクッシング症候群は腎臓の近くにある副腎という臓器から分泌される「コルチゾール」というホルモンが、何らかの理由で過剰に分泌されることで引き起こされる病気で、副腎皮質機能亢進症とも呼ばれています。

犬の副腎の役割とは?

犬の副腎は、
  • コルチゾールを分泌して血糖値や血圧を調節する

  • アルドステロンを分泌して塩分や電解質を調節する

  • アドレナリンやノルアドレナリンを分泌して血圧や脈拍などを調節する

などの役割がある内分泌器官で、副腎が正常に働かないと体にさまざまな悪影響を及ぼします。

犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)が起こる主な理由

犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の原因と症状、治療法とは いぬのきもち
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犬のクッシング症候群が起こる原因は主に2つあります。

①下垂体からのホルモンの過剰分泌

副腎は常に一定量のホルモンを分泌しているわけではなく、脳の下垂体から出るACTH(副腎皮質刺激ホルモン)というホルモンの影響でコルチゾールの量を増減させています。

このため、脳の下垂体に腺腫や腺癌などの異常が起きてACTHが過剰に分泌されてしまうと、副腎が受ける刺激も多くなりコルチゾールも過剰に分泌されてしまいます。

犬のクッシング症候群の約90%は、下垂体の異常が原因といわれています。

②副腎の腫瘍化

犬の副腎自体が腫瘍化してしまうと、下垂体が正常であってもコルチゾールが過剰に分泌されてしまいます。

犬のクッシング症候群の約10%は、副腎腫瘍が原因といわれています。

犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の症状

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犬のクッシング症候群は、多飲多尿、お腹が膨れる、異常な食欲、皮膚疾患、脱毛、神経症状、呼吸が速くなるなどの症状がみられます。

また、糖尿病、膀胱炎、寄生虫感染、膿皮症、急性膵炎など、ほかの病気を併発することも考えられます。

犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の検査方法

犬のクッシング症候群の検査は、身体検査、血液検査、特殊血液検査(デキサメタゾン抑制試験、ACTH刺激試験など)、尿検査、X線検査、超音波検査、CT検査、MRI検査などが行われます。

犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の治療法

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犬のクッシング症候群の治療としては、原因の約10%を占める機能性副腎皮質腫瘍の外科手術を除いて、基本的には投薬によって生涯症状をコントロールしていくことになりますが、症状がコントロールできれば犬の生活の質を落とすことなく過ごせるといわれています。

病気の早期発見のためにも、愛犬の体調で気になる様子がある場合は動物病院を受診しましょう。
(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・岡本りさ先生)
参考/いぬのきもちWEB MAGAZINE『【獣医師監修】老化と間違えがち?犬のクッシング症候群とは 原因や症状、治療法など』
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
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