犬と暮らす
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寝返りを打ちながら、少しずつ姉犬に近づく弟犬 行動からわかる心理を獣医師が解説!
仲良く眠る様子がなんとも微笑ましいですが、このあとさらにキュンとする展開が待っていました。
くっついた!
当時の様子を飼い主さんに聞いた!
イチくんは飼い主さんや姉のココちゃんと遊んで疲れてしまったのか、遊び終わると寝てしまったといいます。初めは隅っこで寝ていたというイチくんですが、寝返りを打ちながら転がっていくうちに、最終的にはあの距離感になったそうです。
「姉のココがケージにいるイチのそばに行って横になることはありましたが、フリーであの距離で寝ていたのは初めてでした。
ココはもともと、ほかのお友だちと密着したりして寝るのが好きだったのですが、弟のイチには厳しくて…。初めは仲良くなれるか不安だったので、あの距離感で落ち着いて過ごせていることに安心と嬉しい気持ちがありました!」
「イチから近づいているので、やはりまだ赤ちゃんで甘えたいのだと思います。ココのことをお母さん犬と重ねている部分もあるのかなと。ココは『なんかきた…ま、いっか』って感じで受け入れてくれたのかなと思います」
2頭は少しずつ関係を深めている最中!
一方、弟・イチくんはやんちゃでわんぱくな性格のコ。飼い主さんはイチくんを見ていると「生き抜く知恵がすごいなーと思うことがある」といい、こんなエピソードを話していました。
「お姉ちゃんのココが独占欲が強くておもちゃを共有して遊べないので、イチはおもちゃをもらったときはケージの奥でこっそりカミカミしています。ココに怒られそうになったら、さっと離れたりすることも。
また、ココと対等だと負けてしまうので、ココが疲れて寝ているときにここぞとばかりに寝ているココを遊びに誘っていますね(笑)」
また、イチくんと接するなかでココちゃんにも変化が見られたといい、飼い主さんは嬉しく思うと話します。
「イチをお迎えしてすぐの頃はココがかなり厳しくて、ごはんやおもちゃを出して遊ぶときは別々でした。でも、フリーにするとココはしっかりと手加減をしてイチと遊んでいたんです。
いまでは、遊ぶときもごはんも同じ空間で大丈夫になり、ココは少しずつイチのことを受け入れてくれているのかなと感じています。
これからも仲良く、私たち飼い主では分かり合えない部分を支え合う相棒になってくれたら嬉しいですね」
【獣医師解説】寝返りを打ちながら先住犬に近寄る犬の心理
いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。
「新入り犬のイチくんは、近づきたい気持ちはあるものの、当時のココちゃんが厳しく接していたとのことなので、寝返りを打ちながら『許される距離』を少しずつ測っていたのではないかと思います。
イチくんのように、家に来たばかりで先住犬に甘えたり距離が近い犬は、子犬で大らかで懐っこい性格のコに多いと考えられます。
また、ココちゃんのように、新入り犬とよい関係性を築きやすい犬は、散歩やドッグランでの犬同士のコミュニケーションが好き・得意なコに多いのではないかと思います」
(監修:いぬのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※この記事は投稿者さまにご了承をいただいたうえで制作しています。
取材・文/雨宮カイ
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