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14才後半から本格的な介護生活へ 散歩を楽しむアイちゃんへ飼い主さんの思いを聞いた

この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、腎機能が低下し、認知症の症状が出ても健気に散歩を楽しむアイちゃんのお話です。

1回目の記事|慢性腎機能低下と認知症を抱えるアイちゃんとの暮らしを飼い主さんに聞いた

2回目の記事|認知症を患い、慢性腎機能低下で介護を要するアイちゃんの毎日のお世話

「できることはすべてやってあげたい。 だから、今はアイ中心の生活です」

アイちゃん(メス・16才/3.3㎏/トイ・プードル/やさしくて穏やか)。音楽講師をしている飼い主のKさん愛用のピアノにきちんと座ってポーズをとるアイちゃん。2017年の10才のとき
アイちゃん(メス・16才/3.3㎏/トイ・プードル/やさしくて穏やか)。音楽講師をしている飼い主のKさん愛用のピアノにきちんと座ってポーズをとるアイちゃん。2017年の10才のとき
東京都にお住まいのKさんの愛犬アイちゃんは、慢性腎機能低下に加え、認知症を患っています。
「14才後半から本格的な介護生活が始まったのですが、今までずっと家族みんなを笑顔にしてきてくれたアイに恩返しができる番だ!と思ったので、苦労を感じることは全然ないですね」と笑顔で話すKさんは、じつは中学と高校の音楽講師。忙しく仕事をしながら懸命にアイちゃんの介護をしてきました。15才を過ぎたころには、夜中から明け方まで家の中を徘徊することもあり、Kさんは夜通し起きてアイちゃんを見守り続け、ほとんど眠らない状態で仕事に行ったことも。
「アイが自力で歩けるうちは気がすむまで歩かせてあげるようにしています。逆に寝たきりになるより、ずっとうれしいことなんです」
散歩用アシストベスト(介護用)は探し回った結果、WHCYのものが、後ろにも重心が保たれてベストだったそう
散歩用アシストベスト(介護用)は探し回った結果、WHCYのものが、後ろにも重心が保たれてベストだったそう
アイちゃんは、15才後半には再び性格が穏やかになり、お世話も嫌がらず受け入れるように。そして、16才になった今も、介護用アシストベストを使って外での散歩を楽しみ、自発的にゴハンも食べて、よい状態をキープしつづけています。
 
Kさんは2022年度末をもって、音楽講師の仕事を休止することにしました。
「今までは家族の協力もあって、仕事をしながら介護もやってこられました。でも、今後はさらにアイから目が離せなくなりますし、介護をするうえで『やってあげたかったのに、これができなかった』と後悔だけはしたくないんです」
16才になった現在も、数分でも外に出て自力で散歩を楽しむアイちゃん。外に出ることがよい刺激に
16才になった現在も、数分でも外に出て自力で散歩を楽しむアイちゃん。外に出ることがよい刺激に
そして、最後にKさんは「犬も人と同じように老いていき、介護が必要なときが必ず来ます。今後はアイと過ごす時間を何よりも大切にしていきたいです。そして、自分の経験を生かして、犬と暮らすうえで、終生飼育をすることがいかに大切かを少しでも多くの人に伝えられたら」と語ってくれました。
アイちゃんの状態がよい日に、少し遠出をするときにはカートも利用。中にはクッションを敷いて通院時にも活用
アイちゃんの状態がよい日に、少し遠出をするときにはカートも利用。中にはクッションを敷いて通院時にも活用
出典/「いぬのきもち」2023年7月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/ハートフルおおもりのどうぶつ病院
写真/尾﨑たまき
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2023年7月号発売時のものです。
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