犬と暮らす
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14才後半から本格的な介護生活へ 散歩を楽しむアイちゃんへ飼い主さんの思いを聞いた
今回ご紹介するのは、腎機能が低下し、認知症の症状が出ても健気に散歩を楽しむアイちゃんのお話です。
「できることはすべてやってあげたい。 だから、今はアイ中心の生活です」
「14才後半から本格的な介護生活が始まったのですが、今までずっと家族みんなを笑顔にしてきてくれたアイに恩返しができる番だ!と思ったので、苦労を感じることは全然ないですね」と笑顔で話すKさんは、じつは中学と高校の音楽講師。忙しく仕事をしながら懸命にアイちゃんの介護をしてきました。15才を過ぎたころには、夜中から明け方まで家の中を徘徊することもあり、Kさんは夜通し起きてアイちゃんを見守り続け、ほとんど眠らない状態で仕事に行ったことも。
「アイが自力で歩けるうちは気がすむまで歩かせてあげるようにしています。逆に寝たきりになるより、ずっとうれしいことなんです」
Kさんは2022年度末をもって、音楽講師の仕事を休止することにしました。
「今までは家族の協力もあって、仕事をしながら介護もやってこられました。でも、今後はさらにアイから目が離せなくなりますし、介護をするうえで『やってあげたかったのに、これができなかった』と後悔だけはしたくないんです」
取材協力/ハートフルおおもりのどうぶつ病院
写真/尾﨑たまき
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2023年7月号発売時のものです。
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