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認知症を患い、慢性腎機能低下で介護を要するアイちゃんの毎日のお世話とは

この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。

今回ご紹介するのは、腎機能が低下し、認知症の症状が出ても健気に散歩を楽しむアイちゃんのお話です。

1回目の記事|慢性腎機能低下と認知症を抱えるアイちゃんとの暮らしを飼い主さんに聞いた

腎機能低下に加え、14才半で認知症の症状が出始める

アイちゃん(メス・16才/3.3㎏/トイ・プードル/やさしくて穏やか)
アイちゃん(メス・16才/3.3㎏/トイ・プードル/やさしくて穏やか)
12才で腎機能低下のステージ2、13才でステージ3の診断を受けたアイちゃん。アイちゃんが14才半を迎えたころ、今度は認知症の症状が出始めることに。
「顔まわりを触ろうとすると極端に嫌がり、噛んでくるようになったんです。耳や目も不自由になってきて、不安な気持ちもあったと思います。一度は、掃除機の音にパニックになり狂ったように走り出してしまったことも。そして、目的もなく室内を歩き回るようになりました」
 
飼い主のKさんはそんなアイちゃんにストレスをかけないよう、眠くなってきたときやリラックスしているときに手早くお世話をするようにし、不安をやわらげるサプリメントなども与えるようにしました。また、徐々に食欲も落ちてきたことから、腎臓ケア用の療法食だけにこだわらず、アイちゃんのその日の気分に合わせていろいろな種類のフードを用意して、食べやすいようシリンジなども活用して、自発的に食べる工夫をしました。そして週2回、かかりつけの動物病院に通って皮下点滴も開始。これは自宅で行うより獣医師が手早く行ったほうがアイちゃんの負担を軽減できるからだそう。

リビングにはクッションを敷き詰めどこを歩いても大丈夫なようにする

撮影/尾﨑たまき
撮影/尾﨑たまき
認知症のため、狭いところに入りこまないよう、家具の隙間や壁にはクッションを敷き詰めておきます。また、飲みやすい高さに水のボウルを置き、台の下には滑らないようトイレシーツ用マットを敷きます。

ベッドは体圧分散型の犬の介護用マットを使用し、夜はリビングでいっしょに寝る

撮影/尾﨑たまき
撮影/尾﨑たまき
寝ている時間が多いので、床ずれを防ぐためにユニ・チャームの体圧分散型の介護用マットを使用。横に置いてあるのは、人用のベビーベッドのガードクッション。形状が変えられるので、多目的に使えます。

投薬時は、離乳食用の裏ごし器やシリンジなど、犬用以外のアイテムも活用

撮影/尾﨑たまき
撮影/尾﨑たまき
腎機能の低下を防ぐためリン吸着剤を飲ませるときは、大好物の焼きいもを人の離乳食用裏ごし器でペースト状にして混ぜ、医療用の太いシリンジで与えます。先の曲がったシリンジは液体用に便利。

認知症が始まったころ、知育用トイでおやつを探す遊びをした

撮影/尾﨑たまき
撮影/尾﨑たまき
認知症の兆しが出てきたとき、おやつを隠して探す遊びができる知育用トイで刺激を与えることに。手前の難度の高いものから、フェルト製の難度の低いものにと使い分けました。

週2回の診察時、的確に状態が伝えられるよう、毎日介護日誌をつける

撮影/尾﨑たまき
撮影/尾﨑たまき
アイちゃんの毎日の様子や、その日与えたサプリなどは細かく日誌につけ、また徘徊が続いたときなどは動画も撮って、週2回の診察時にかかりつけ医にみてもらうようにします。
次回は、16才になったアイちゃんとの暮らしと飼い主さんの思いをレポートします。
出典/「いぬのきもち」2023年7月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
取材協力/ハートフルおおもりのどうぶつ病院
写真/尾﨑たまき
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2023年7月号発売時のものです。
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