犬と暮らす
UP DATE
認知症を患い、慢性腎機能低下で介護を要するアイちゃんの毎日のお世話とは
今回ご紹介するのは、腎機能が低下し、認知症の症状が出ても健気に散歩を楽しむアイちゃんのお話です。
腎機能低下に加え、14才半で認知症の症状が出始める
「顔まわりを触ろうとすると極端に嫌がり、噛んでくるようになったんです。耳や目も不自由になってきて、不安な気持ちもあったと思います。一度は、掃除機の音にパニックになり狂ったように走り出してしまったことも。そして、目的もなく室内を歩き回るようになりました」
飼い主のKさんはそんなアイちゃんにストレスをかけないよう、眠くなってきたときやリラックスしているときに手早くお世話をするようにし、不安をやわらげるサプリメントなども与えるようにしました。また、徐々に食欲も落ちてきたことから、腎臓ケア用の療法食だけにこだわらず、アイちゃんのその日の気分に合わせていろいろな種類のフードを用意して、食べやすいようシリンジなども活用して、自発的に食べる工夫をしました。そして週2回、かかりつけの動物病院に通って皮下点滴も開始。これは自宅で行うより獣医師が手早く行ったほうがアイちゃんの負担を軽減できるからだそう。
リビングにはクッションを敷き詰めどこを歩いても大丈夫なようにする
ベッドは体圧分散型の犬の介護用マットを使用し、夜はリビングでいっしょに寝る
投薬時は、離乳食用の裏ごし器やシリンジなど、犬用以外のアイテムも活用
認知症が始まったころ、知育用トイでおやつを探す遊びをした
週2回の診察時、的確に状態が伝えられるよう、毎日介護日誌をつける
取材協力/ハートフルおおもりのどうぶつ病院
写真/尾﨑たまき
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2023年7月号発売時のものです。
UP DATE