犬と暮らす
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「無眼球症」のムゥくんとの暮らし。「特別扱いはしない」という言葉に込めた飼い主さんの思いとは
今回ご紹介するのは、生まれつき両目の眼球がない「無眼球症」で、元保護犬だったムゥくんが飼い主さんに迎えられてからのお話です。
「特別扱いはしないで、散歩もどんどん行くことに」
Sさんは、ムゥくんが自分の足で外の地面を踏みしめて歩く喜びを感じてほしいから、上手に歩けず危ないからと、散歩をあきらめたりしたくなかった、と話します。
「犬の幸せは、散歩と運動が充分にできること、飼い主とたくさん遊ぶこと、ゴハンをしっかり食べることだと私自身思っています。だからムゥにも、同居犬たちと同じように毎日を過ごしてほしかった。ムゥにとっては、5頭の犬たちの存在も励みになったように思えます」とSさん。
「ムゥがうちに来る前は、どんな境遇にいたのか詳細はわかりませんが、きっとつらい状況にいたのだと思います。それでも、明るく前向きな性格のムゥ。光を感じることなく生まれてきましたが、ほかの犬たちと何も変わらないんだよって、いろいろなことにチャレンジさせた結果、今ではしっかり自信がついたと思います」とSさん。
そして最後に、「ムゥのいちばんのチャームポイントは輝くような笑顔です。これからももっと笑顔が増えるように、楽しく過ごしていけたら」と語ってくれました。
写真/犬丸美絵
写真提供/Sさん
取材協力/葉山どうぶつ病院
取材・文/袴 もな
※掲載の情報は「いぬのきもち」2024年1月号発売時のものです。
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