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【獣医師監修】老犬が寝てばかりいるけど大丈夫? 対策や注意点を解説 飼い主アンケート結果も

「老犬になった愛犬が寝てばかりいるけど大丈夫?」などと心配になる飼い主さんもいるでしょう。そこで今回は、老犬の睡眠時間が増える原因や、睡眠時間が増えたときの対処法、注意点などについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

いぬのきもち獣医師相談室

愛犬の困りごとや悩みについてアドバイスをする、「いぬのきもち」獣医師チームです。豊富なアドバイス経験をもとにした丁寧な情報発信を心がけています。誰でも無料でご利用いただけるチャット相談 「ペットケアONLINE」も展開中。
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寝てばかりの老犬、これって大丈夫?

柴のくうちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
老犬の睡眠時間が増えるときは、どのような原因が考えられるのでしょうか。

老犬になると睡眠時間は長くなる傾向に

個体差はありますが、犬の1日の平均睡眠時間は12~15時間程度といわれています。しかし、体力が衰える老犬や1才未満の成長期の子犬は、睡眠時間が長くなる傾向があり、1日に18~19時間ほど眠ることも。そのため、元気や食欲があれば、老犬が寝てばかりいるからといって、大きな心配はいらないでしょう。

犬の睡眠時間については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、気になるかたはチェックしてみてください。

夜鳴きなどの症状が見られたら認知症が原因かも

ただし、睡眠時間の増加のほかにも、夜鳴きや夜間の徘徊、日中の睡眠時間が増えて昼夜逆転の生活になるなどの症状が見られる場合は認知症が原因のケースも考えられます。
近年は犬も高齢化が進み、11~15才頃(早いケースでは7~8才頃)から認知症の症状が出やすくなるといわれているので、気になる症状が見られる場合は獣医師に相談してみましょう。

犬の認知症や夜鳴きについては以下の記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

そのほか、こんな症状が見られたら病気の疑いも

そのほか、睡眠時間の増加とともに以下のような症状が見られる場合は病気が疑われるので、必ず動物病院を受診し、必要な検査を受けるようにしましょう。
  • 食欲不振や体重減少
  • 丸くなったりうつ伏せで寝たりするなど、寝相がいつもと違う
  • 脱毛・皮膚に炎症を起こしている
  • 大きないびきをかくようになった など

寝てばかりの老犬にできることは?

ミニチュア・ダックスフンドのみにちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
睡眠時間の増加以外に気になる症状がなくても、老犬になると病気にかかりやすくなるので、定期的に動物病院を受診して病気が原因かどうかを診てもらうと安心です。その結果、特に悪いところが見つからなかった場合は、以下のような対応をとるといいでしょう。

散歩などで気分転換させる

散歩で受けるさまざまな刺激は、犬にとってよい気分転換になります。また、衰えがちな老犬の筋力を維持するためには、体力に合わせた散歩がとても重要になるので、無理のない範囲で散歩に連れて行くようにしましょう。

飲み水を近くに置いてあげる

睡眠時間が長くなると、犬自身も気付かないうちに脱水状態に陥ることがあるので、寝床の近くに飲み水を置いてあげるなどして、飲水量に気を配りましょう。飲水量が低下すると体内の水分バランスが崩れ、消化や吸収、体温調節など、さまざまな機能に異常が生じるおそれがあるので注意してください。ウェットフードを与えるのも手です。

寝床を快適なものに変える

睡眠時間が増えると、体の一部分が長い間圧迫されて血行不良になったり、その部分の皮膚の細胞が壊死して「床ずれ」を起こしたりすることがあります。
老犬の体の負担を少しでも減らすためにも、体にかかる圧を分散してくれるベッドを用意してあげましょう。体圧分散性の高いマットを使うと床ずれしにくくなります。

老犬が寝てばかりいるときの注意点

トイ・プードルのあくびちゃん・ぺこちゃん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
健康状態に問題のない老犬の睡眠時間が増えたときは、以下のような点に注意してあげてください。

運動不足による筋力の低下や肥満

老犬になると運動量が減って筋力が衰える傾向があり、睡眠時間が増えるとさらに動く機会が減って基礎代謝が低下し、太りやすくなることがあります。老犬の健康維持には肥満の防止が大きな課題ともいわれているので、無理のない範囲で室内遊びを取り入れたり、散歩に連れ出したりするなどして肥満の防止に努めましょう。

食欲不振による体重の減少

反対に、睡眠時間が増えることで体を動かす機会が減り、食欲不振を起こす犬もいます。食欲不振が続けば体重が減少してしまうので、体重と食事の両方を確認するようにしましょう。

足腰の関節のこわばり

睡眠時間が長くなると、関節がこわばりやすくなります。スムーズに体を動かせなくなると犬は動くのを嫌がるようになり、さらに関節に負担がかかるという悪循環に陥ることも。老犬は加齢による骨の変形や炎症などで痛みが出ることがあるので、定期的に獣医師の診察を受けるなどして、炎症を起こす前にきちんとケアしてあげましょう。

血行不良による冷え

睡眠時間の増加による血行不良は、体が冷えやすくなったり、胃腸の働きが弱くなったりする原因に。先述した寝床の見直しはもちろん、マッサージや適度な運動を取り入れて、血行を促進してあげましょう。

【調査】シニア犬の飼い主さんに聞く「若い頃に比べて愛犬が寝てばかりいる」と感じたことはありますか?

今回、「いぬのきもちアプリ」ユーザーで7才以上の愛犬の飼い主さんに「若い頃に比べて愛犬が寝てばかりいる」と感じたことはあるかアンケート調査をしました。今回の調査では約7割が感じたことがあるという結果に。
シニア犬(7才以上)の飼い主さんに伺います。若い頃に比べ「愛犬が寝てばかりいる」と感じたことはありますか?
シニア犬に関するアンケート
※2024年11月実施「いぬのきもちアプリ」内アンケート調査(回答者数 60人)

老犬の睡眠時間が増えたら定期的に検査を受けることも大切

Mixの龍くん
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
繰り返しになりますが、老犬になり睡眠時間が増えたときは、まずは必ず動物病院を受診して、疑われる病気が潜んでいないかをチェックしてもらいましょう。

また、もし動物病院で健康状態に問題はないと診断されても、定期的に検査を受けて体の状態を把握しておくことが大切です。老犬になったら半年に1回を目安に動物病院で検査を受けるようにしましょう。

なお、以下の記事では老犬の介護について詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。
監修/いぬのきもち相談室獣医師
いぬのきもちWEB MAGAZINE『シニア犬に関するアンケート』
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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