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意外と知らない犬の「舌」 人との違いや犬種によって差はあるの?
ペロペロしたり、ベロ~ンと出したり……犬を飼っている人には、ふだんから目にする機会も多い犬の「舌」。しかし、身近なパーツである反面、犬の「舌」については知らないことが意外と多いもの。そこでこの記事では、犬の「舌」にまつわる豆知識をまとめました。
犬の舌ってどうなってるの?

犬の舌は口腔の底の部分にあり、中心部は筋肉、表面は粘膜に覆われた構造をしています。粘膜上には乳頭と呼ばれる部位や味覚を感じる器官が存在しており、舌の大切な役割の一つである、味覚器として機能しています。また、舌には味を感じる以外にもさまざまな機能があり、食べ物の消化や声を出すための発生器としても、重要な役割をもっています。
犬の舌は人とどう違うの?

犬の舌は人よりも味覚が鈍感
私たち人の舌は、味を感じる器官である味蕾(みらい)によって、甘い・しょっぱい・にがい・酸っぱいといった味覚を感じ取っています。人の舌にはこの味蕾が約1万個存在するといわれています。犬の舌も人のように味を感じることはできるものの、人ほど繊細ではないため、味覚において犬の舌は人よりも鈍感といえるでしょう。
犬の舌には、人にはない役割が
犬の舌には、人にはない犬ならではの役割も存在します。暑いときにハアハアと舌を出し、口の中の唾液を気化させることで体温を下げる「パンティング」や、口や鼻の周りをなめて自分を落ち着かせようとする「カーミングシグナル」といった犬特有の行動では、舌が重要な役割を果たしています。
犬種によって舌に差はあるの?

舌の長さは犬それぞれ
犬の舌はとても個性豊かで、舌の長さは犬種や犬により個体差があるといわれています。ちなみに、世界で最も長い犬の舌は、18.58cmという記録があるのだとか。この世界最長の舌の持ち主はセントバーナードで、2017年のギネスブックに掲載されています。
生まれつき「青い舌」を持つ犬種も
世界には、珍しい舌を持つ犬種も存在します。中国原産の『チャウ・チャウ』と『シャー・ペイ』という犬種は、生まれつき特徴的に舌の色が青っぽく、一般的な犬の舌とは異なる、珍しい色をしています。
ふだん何気なく見ているけれど、実はとても個性的で、さまざまな役割を持っている犬の舌。人の舌にはない犬ならではの役割もあって、何だかとても興味深いですね。
(監修:いぬのきもち・ねこのきもち獣医師相談室 担当獣医師)
取材・文/terasato
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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