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【獣医師監修】犬にかぼちゃを与えても大丈夫。かぼちゃを食べるメリットと与え方を解説

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かぼちゃは、犬に与えてもよい野菜のひとつです。茹でただけで充分な甘味があるので、甘いものを好む犬には、ごほうび代わりにもなるでしょう。犬の体にとってメリットになるかぼちゃの栄養素と、与える際の注意点に加え、プロ考案のかぼちゃを使った犬用おやつを紹介します。

佐野 忠士 先生

犬は適量ならかぼちゃを食べても大丈夫

切ったカボチャ
Wako Megumi/gettyimages

かぼちゃはクッキーやケーキなど市販の犬用のおやつにもよく使用されているもので、犬に与えてもよい食材です。
茹でただけで優しい甘味が感じられるので、甘いものを好む犬へのごほうびにも。病気や老化の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用が認められるβカロテンやビタミンC、血流をよくするビタミンE、腸内環境を正常化する食物繊維など、犬の体を健康に保つのに役立つ栄養素がたっぷり。ごほうびとして与えながら愛犬の健康をサポートできるのがうれしいところです。

もちろん、どんなに体によい食べ物でも、与える量や与え方が適切でなければ、かえって逆効果になりかねません。ここでは、まずかぼちゃに含まれる成分が犬の体に及ぼすメリットと、それらの栄養素をより効果的に生かすための、かぼちゃの与え方を紹介します。
最後に、かぼちゃを使って自宅で簡単に手作りできる犬用おやつも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

かぼちゃのおもな栄養素|約2割が炭水化物

オレンジ色の小さなかぼちゃを加えて横を向いている茶色のトイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

かぼちゃに含まれるおもな栄養素 ※数値は西洋カボチャ(生)可食部100gに含まれる成分

エネルギー78kal
水分76.2g
タンパク質1.9g
脂質0.3g
炭水化物20.6g
灰分(無機質)1.0g

文部科学省「食品データベース」https://fooddb.mext.go.jp/index.plより参照

犬がかぼちゃを食べるメリット|抗酸化作用、食物繊維で健康維持、老化防止

白いマルチーズの足元にハロウィンのかぼちゃのおばけのぬいぐるみ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

かぼちゃは栄養価の高い野菜で、犬の体にとってよい影響を与えてくれる栄養素が豊富に含まれています。おもなものを以下に紹介します。

βカロテン|皮膚や被毛、粘膜、歯の健康。病気予防や老化防止

βカロテンは緑黄色野菜に多く含まれる水溶性ビタミンで、かぼちゃの可食部100gあたり3900μgのカロテンが含まれています。これは、βカロテンが多い野菜として知られるにんじんやほうれん草と同量で比べても遜色のない含有量です。

βカロテンは犬の体内でビタミンAに変換され、皮膚や眼、粘膜の保護、健康な歯をつくるのに役立つ栄養素ですが、βカロテン自体にも抗酸化作用があります。

βカロテン、ビタミンEをはじめとする抗酸化成分はアチエイジング※で非常に有名で、血管のアンチエイジングが期待できるという研究結果も出始めています。こういったことから、これらの成分が血行促進などの作用を示し、心臓病の予防も期待できそうです。

※アンチエイジングという言葉で広く説明されているすべての現象は、加齢などに伴う障害、とくに生命活動で産生される活性酸素などによる酸化障害を軽減 / 防止することを指しています。

なお、βカロテンのビタミンAへの変換は、体の中(とくに肝臓)での合成能力によるので、βカロテンを多く含む食べ物を多く与えるとより多くのビタミンAが合成されて体によい影響を与えてくれる。というわけではありません。

さらに、従来、βカロテンは犬の体内で必要量だけビタミンAに変換されるので、たくさん摂っても過剰症になる心配はないといわれてきましたが、最近「βカロテン→ビタミンA」という代謝が、他の動物と比べても活発に起こる」という研究結果が報告されました。少量のβカロテンでもビタミンAが多く作られるため、適量を守って与えることが大切です。βカロテンの過剰摂取によって「ビタミンA中毒」になると、肝臓に大きな負担がかかるので注意してください。

食物繊維|豊富な不溶性食物繊維で便秘を解消

食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。水溶性食物繊維は、腸の中で糖質の吸収をゆるやかにし、食後の血糖値の上昇を穏やかにする働きやコレステロールを排出。一方の不溶性食物繊維は、腸の中で水分を吸って大きく膨らみ、便のカサを増して腸壁を刺激。スムーズな排便を促す働きが期待されます。

かぼちゃには、これら2つの食物繊維が豊富に含まれていますが、不溶性食物繊維のほうが水溶性の約3倍あるので、普段から便秘気味の犬にとくにおすすめです。

ビタミンB群|エネルギーの生成

かぼちゃには、ビタミンB1、B2、 B6が豊富です。これらのビタミンB群は、炭水化物・タンパク質・糖の代謝によってエネルギーを生成するのに役立ちます。
ビタミンB1には、脳や心臓、肝臓、腎臓など大切な臓器の正常な働きを維持する働きもあり、犬の健康維持に役立ってくれます。

総合栄養食を主食にしていれば、犬に必要なビタミンB群が不足することはありませんが、かぼちゃから補給するのもよいかもしれません。

ビタミンC|関節炎の予防、病気予防やアンチエイジングも

ビタミンCはコラーゲンの合成に深く関与するほか、解毒やホルモン代謝を担う酵素のサポート、抗酸化作用による活性酸素の除去など、免疫機能に大きな役割を果たすもの。人では高濃度ビタミンCが癌の予防に効果的などといわれるようになり、非常に注目されるようになっているビタミンです。

一般的にかぼちゃにビタミンCが含まれているイメージはあまりないかもしれませんが、じつは可食部の同量比で見ると、トマトの2倍以上、キャベツと同量程度のビタミンCを含んでいます。

なお、健康な犬は自分の体内でブドウ糖からビタミンCを合成できるため、「犬のビタミンC摂取は必要ない」と考えられていました。しかし最近の研究結果から、犬にもビタミンC欠乏症があることが明らかになりました。健康な犬でも5歳を過ぎれば体内のビタミンC合成能力が低下してくるとも考えられているので、シニア犬などは食べ物やサプリメントからビタミンCの補給を図るとよいかもしれません。

ビタミンE|抗酸化作用で若さの維持

ビタミンEは、細胞膜にダメージを与える活性酸素を除去する抗酸化作用があります。
細胞を覆っている細胞膜が酸化すると、皮膚病や腎臓病、消化器疾患などの病気になりやすくなるため、ビタミンEの摂取は愛犬の健康を守り、若さを維持するのに役立つといえます。
また、ビタミンEには血流をよくする作用もあるので、心臓病などの循環器疾患の予防も期待できるでしょう。

なお、ビタミンEは体内で働いたあと、「ビタミンEラジカル」という体によくない成分に変化することがわかっています。しかし、ビタミンCを同時に摂取していれば、働き疲れて変化したビタミンEをまたもとの性質に蘇らせてくれます。かぼちゃには、ビタミンEとCの両方が豊富に含まれているので、相乗効果が期待できます。

貧血予防や水分補給にも役立つ

かぼちゃには、貧血を防止する鉄分も含まれています。また、かぼちゃは茹でると水分を多く含むので、水を飲みたがらない犬の水分補給にも役立ちます。

犬にかぼちゃを与えるときの注意ポイント|茹でて細かく切るか砕いてから与える

ハロウィンかぼちゃのネックレスをつけて座り、正面を向いている茶色のミニチュア・ダックスフンド
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

さまざまな健康効果が期待されるかぼちゃですが、愛犬に与えるときは、以下の点を注意してください。

与えてよい部位

かぼちゃの種やワタは消化しにくいため、消化管に詰まったり、口の中や消化管を傷つけたりする恐れがあるので、与えないほうが安心です。また、かぼちゃの皮は固いので、基本的には取り除いて与えます。ただし、皮にも栄養が豊富に含まれているので、与えたい場合は細かく切るかミキサーで細かく砕くとよいでしょう。

与えるときの適量

犬にかぼちゃを与える場合は、体重に合わせて以下の量を目安にしてください。ただし、あくまでもカロリー上の算出値なので、主食(総合栄養食)の摂取を阻害しない量にとどめることが大切です。
また、犬の年齢や健康状態によっては、特定栄養素の過剰摂取につながることもあるので注意しましょう。

犬の体重目安1日あたりの接種可能目安
小型(2~5kg)24g~48g(小1切~中1切)
中型(6~15kg)55g~109g(中1切~中2切)
大型(20~50kg)136g~270g(中2.5切~中4.5切)

※西洋カボチャ(生)の場合
※数値は、避妊・去勢済みの犬で体重相応のおやつ(1日の総摂取カロリー目安の1割)として算出

調理方法

かぼちゃは、生のままでは硬いので、必ず茹でて小さく切ってから与えます。
人用のかぼちゃの煮付けは、糖分や塩分が高いのでNG。味付けはしない加熱しただけのかぼちゃを与えましょう。

そのほかの注意事項 食物アレルギー|タンパク質にアレルギー反応を起こす場合も

食物アレルギーは、食物に含まれているタンパク質に対して免疫機能が過剰反応を起こすことによって生じるものです。かぼちゃにはタンパク質が含まれているので、アレルギーの原因になる可能性もゼロではありません。もともと食物アレルギーがある犬の場合は、最初に与えるときは少量から様子を見ながらにしましょう。

かぼちゃを使ったおすすめおやつレシピ

大きなオレンジ色のかぼちゃの上に載った白い犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

ペット栄養管理士の先生が考案した、かぼちゃを使った犬用おやつレシピを紹介します。

十五夜の月見団子

お団子

    【材料(作りやすい分量)】
  • じゃがいも(芽、皮、緑色の部分を取り除く) … 110g
  • かぼちゃ(皮、種、わたを取り除く) … 30g

    【作り方】
  1. じゃがいも、かぼちゃは2cm角に切り、それぞれ水にくぐらせて耐熱容器に入れてラップをかけます。
  2. .600Wに設定した電子レンジで、じゃがいもは5分、かぼちゃは2分を目安に、やわらかくなるまで加熱して潰します。(※500Wの場合、じゃがいもは6分、かぼちゃは2分30秒加熱)
  3. じゃがいもは10gずつ手に取って丸めて11個の団子にし、かぼちゃは10gの団子を3個作ります。
  4. 作った団子を彩りよく積み重ねたら完成です!

余ったら冷凍保存も可能なので、一度に与え過ぎないように注意しましょう。冷凍保存可能期間は約2週間です。

キャロブの生チョコ風

キャロブの生チョコ風

    【材料(2cm四方 9個分)】
  • キャロブパウダー … 小さじ2
  • かぼちゃ(皮と種、ワタを取り除く) … 50g
  • 絹ごし豆腐 … 15g
  • 水 … 小さじ2分の1

    【作り方】
  1. かぼちゃを1cm角に切って、耐熱皿に入れます。そこに水を加えてラップをかけ、600Wの電子レンジで2分、500Wの場合は2分30秒加熱します。
  2. 1のかぼちゃと絹ごし豆腐、キャロブパウダー小さじ1をよく混ぜ合わせます。
  3. 2を6cm四方の正方形に整え9等分に切り、残りのキャロブパウダーを振ったら完成です。

犬に与えるときは、余分な粉を落としてからにしましょう。こちらも2週間程度の冷凍保存が可能なので、与え過ぎないようにしてください。

かぼちゃは犬にOK。ただし、カロリーが高いので与え過ぎないように

さまざまな栄養素を含む栄養価の高い野菜、かぼちゃ。愛犬の健康維持に役立ててみてもよいかもしれません。ただし、かぼちゃは高カロリーなので、過剰摂取には要注意。愛犬が「もっと」と欲しがっても、適量を守って与えましょう。かぼちゃを与えた分のカロリーは主食から減らし、1日の必要総カロリーを超えないように計算してください。

犬には与えてはいけない食べ物や、注意したい食べ物があります。確認しておきましょう。

監修/佐野忠士先生(酪農学園大学獣医学群獣医学類准教授)
文/村田典子
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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