【獣医師監修】チワワにおすすめのドッグフードは？量や食べないときの対処法

今回は、チワワにおすすめのドッグフードについて解説します。さらに子犬期などライフステージ別の選び方や与え方、涙やけなどドッグフードに関するお悩みもご紹介しますので、参考にしてみてくださいね！

チワワにおすすめのドッグフードとは？

基本的にチワワにはどのようなドッグフードを与えたらいいのでしょうか。選び方のポイントについて見ていきましょう。

「総合栄養食」のドッグフードを主食にしていればOK

健康状態に問題のない犬の場合は、犬種を問わず一般的に「総合栄養食」と記載されているドッグフードを主食にしていれば、とくに栄養不足になることはありません。一方で、ほかと異なる特徴をもつ犬種については、それぞれの特徴に配慮されたドッグフードを選んだほうが健康維持により役立ちます。
チワワはあごが小さいため、粒の大きなドッグフードだと食べづらそうにしていることがあります。そのため、チワワや小型犬用の小粒タイプの「総合栄養食」のドッグフードを与えている飼い主さんもいるでしょう。ただし、犬種だけでなく、健康状態については個体差がありますので、愛犬の成長や特徴、健康状態をよく見て、ペット専門店や獣医師などの専門家に相談しながらフードを選ぶことも大切です。

チワワ用の「総合栄養食」のドッグフードの特徴

チワワの飼い主さんのなかには、愛犬の食欲にムラがあると悩んでいる人も少なくないようです。そのため、チワワの健康に配慮したドッグフードには、チワワが喜んで食べてくれるように嗜好性を高くしたものや、小粒にして食べやすくしているものが多いようです。
また、チワワはシニア期に入ると心臓疾患などに注意が必要なため、シニア期のチワワ用のドッグフードには、心臓の健康維持に必要な栄養素を特別に配合しているものもあります。

国産のドッグフードがいいって本当？

ドッグフードは、「ペットフード安全法」という法律で安全性が確保されているため、国産か外国産かは判断基準にしなくていいでしょう。
この「ペットフード安全法」では、安全なペットフードを国内で販売するために、表示の基準や成分の規格を設け、それにのっとっていない製品は、製造・輸入・販売ともに禁止しています。
つまり、それが遵守されているドッグフードであれば、原産国を問わず良質であり、違反した製品が万が一販売されているのなら、たとえ国産であっても良質とはいえないのです。

ペットフードの安全性を守るために、「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律（ペットフード安全法）」があります。「ペットフード安全法」とは、どのような法律なのでしょう。

子犬・成犬・シニア犬（高齢犬）、年代別チワワのドッグフードを選ぶポイント

犬に必要な栄養素の量やバランスは、ライフステージによって異なるため、そのときどきで考え直す必要があります。以下のポイントを参考に、ライフステージに合った食事管理を徹底しましょう。

子犬期のドッグフードを選ぶポイント

日々体重が増えていく成長期の子犬は、たくさんの栄養を必要とする時期。そのため、少量でもたくさん消化・吸収できるドッグフードを与えることがポイントです。

子犬期のフードの与え方の目安（1日分を計量し、目安の回数に分ける）

時期	与え方のポイント
離乳期	1日4回以上を目安に。
離乳期後	1日3回以上。
生後6カ月～	1日3回以上。やわらかいフードを減らしていき、硬いフードを食べる練習を。
生後8カ月～	成犬用のフードに替える。1日2回にする（ただし、小食の場合は3回以上に小分けにして）。

成犬のドッグフードを選ぶポイント

成長が止まるだけでなく、避妊・去勢手術の影響で太りやすくなることがあります。そのような場合には、栄養バランスは崩さずに肥満を防ぐドッグフードを選ぶのがポイントです。
また、チワワはあごが小さいため、粒が大きいと噛みづらいことがあります。その場合は、小粒のドッグフードを選ぶようにしましょう。

シニア犬の場合

8才以上のシニア期に入ると、活動量や基礎代謝などの低下に応じたエネルギー量のコントロールが必要になります。シニア期の健康維持をサポートする成分が含まれたドッグフードを選ぶのも手でしょう。

犬は人の何倍ものスピードで成長し、年をとっていきます。育ち盛りの頃と、中年、高齢の人では、必要な栄養バランスが異なるように、犬も年齢や肥満具合などによって、栄養管理の留意点が異なります。犬のライフステージをよく理解して、フードを与えましょう。

チワワのドッグフードの量はどのくらい？

ドッグフードの適量には個体差があります。とくにチワワは体の大きさに個体差が見られやすい犬種なので、注意が必要。量を知る方法としては、パッケージに記載された給与方法を確認するのが、もっとも手軽な方法です。

自分で計算する方法は？

適正な量を算出するためには、愛犬の1日あたりのエネルギー要求量（DER）を求める必要があります。
手順は以下のとおりです。

安静時のエネルギー要求量（RER）＝70×（体重（kg）の0.75乗）

1日あたりのエネルギー要求量（DER）＝RER×係数

犬の係数

	生後4カ月未満	4～9カ月	10～12カ月	成犬（避妊・去勢未）	成犬（避妊・去勢済）	肥満傾向	高齢
係数	3.0	2.5	2.0	1.8	1.6	1.4	1.4

これをもとに、1日の給与量を求めると、以下のようになります。

1日に与えるフードの量＝DER÷食物の代謝エネルギー

食物の代謝エネルギーはフードのパッケージに記載されています。なお、通常は100gあたりで記載されているため、1gあたりの代謝エネルギーに直してから計算しましょう。

以下の記事でも、ドッグフードの量の計算方法が詳しく紹介されているので、計算する際の参考にしてください。ただ、正確な量についてはかかりつけの獣医師に相談し、指示を仰ぐことも大切です。

犬と暮らしていると、気になるのはフードのこと。合わないフードは、食べない、吐く、といった問題行動にもつながります。そこで、フードのパッケージに記載された内容の種類や見方、与え方についてまとめました。ライフステージに応じて、適切な栄養管理をしましょう。

チワワの涙やけに効果的なドッグフードは？

チワワは、もともと涙やけを起こしやすい犬種といわれていますが、ドッグフードと涙やけの関係はよくわかっていません。涙やけが食物アレルギーのひとつの症状というケースもあり、食物アレルギーの場合は、低アレルゲンのドッグフードに替えることで、涙やけが改善されることも。しかし実際には、食事が原因でないことのほうが多くあります。まずは、獣医師に相談しましょう。

涙やけを起こして目の周りが変色してしまうと、せっかくのかわいい愛犬の顔が台無しになってしまいますよね。今回は、犬の涙やけの原因、自宅や動物病院で行う治療・予防法に加え、なりやすい犬種、フードの見直し方をご紹介します。

チワワは好き嫌いが激しい？今までのドッグフードを食べないときの原因別対処法

先述したように、チワワは好き嫌いが激しく、食べムラがあると悩んでいる飼い主さんも多くいます。
しかし、単に「好き嫌いが多い」と決めつけてしまうと、病気などのサインを見逃してしまうことも。愛犬がドッグフードを食べないときは、まず健康状態を確認してください。そのうえで問題がなければ以下のような原因が疑われます。
なお、いつものフードに食欲が増すようなトッピングをしてみて食べるようであれば、病気による食欲不振ではないといえるかもしれません。

ワガママになっている

“ドッグフードだけ食べない”という場合は、好き嫌いが激しくなり、ワガママになっているのかもしれません。この場合、ドッグフードを与えてから15～30分程度経過したら下げて、次のゴハンの時間まで何も与えないようにしましょう。おやつを与えたりすることがきっかけでワガママになることもあるので、注意が必要です。また、同じものを与え続けると食べるようになることがあるので、食べないからとドッグフードを別のものに変更せず、根気よく与えてみてください。

年齢によるもの

成長期の後半になると、成長が緩やかになるため、食べる量が減ることがあります。
またシニア犬の場合は、必要なエネルギーが低下してくるので、それに合わせて食事量を自ら減らしていることも。この場合は、ドッグフードの切り替えを検討しましょう。シニア犬になると病気にもかかりやすくなるので、動物病院で健康チェックをしてもらうと安心です。

ストレスを感じている

犬は環境の変化などでストレスを感じると、食欲がなくなることがあります。この場合は、ストレスの原因を取り除くことが根本的な解決策となります。
なお、ストレスは病気と同じような症状が出たり、病気の原因となったりすることがあるので注意が必要です。

手作りゴハンは注意して取り入れよう

一般の飼い主さんが栄養バランスに優れた手作りゴハンを毎日作って与えるのは、ほぼ不可能です。
犬は飼い主さんから与えられる食べ物が全てなので、基本的には「総合栄養食」のドッグフードを主食として与えるようにしましょう。ドライフードを食べないなら、ウェットフードに切り替えてみるのも一案です。
愛犬の健康のためにも、手作りゴハンはたまのお楽しみ程度に与えるのがベストといえるでしょう。

また、療法食を与える必要が出てくるケースもあると思います。そのため、新しいフードの切り替えもスムーズにしたいところ。あたためてみる、器を変えてみるなどの対応をしてみるのもいいでしょう。また、食欲不振の根本的解決になるかはわかりませんが、飼い主さんが楽しそうににこにこしてフードを与えて、フードを食べたらほめてみる、ということも大切です。愛犬は飼い主さんの喜ぶ顔が大好きなので、うまくいくことがあるかもしれません。