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がんにより足の切断手術後、再び愛犬が歩けるようになるまで

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この特集では、難病や障がいをもった愛犬とその飼い主さんの、闘病や暮らしの様子をレポートします。今回ご紹介するのは、肉腫というがんの一種を発症した「くらら」ちゃんと、Hさん夫妻。飼い主さんに、手術した当時のことと、その後のリハビリの様子を教えてもらいました。

1回目の記事|元気だった愛犬に突然の異変……がんで後ろ足を切断したくららちゃんのお話

後ろ足の切断手術を決断

ありし日のくららちゃん(右)と、先住犬のアンディくん(左)

足を引きずる、くららちゃんをかかりつけ医に見てもらい診断してもらったときには、後ろ右足にできた肉腫のこぶは予想外に広がっており、坐骨神経まで巻き込んでいました。そして、腫瘍の取り残しや、術後の神経の麻痺などを避けるためには、右足後ろ足ごと病巣を切除することが望ましいとわかったのです。

「必要な手術だと理解していました。でも、やっぱり飼い主の気持ちとしては『すぐに切ってほしい』とは言えませんでした」と、ご主人のHさんが当時を振り返りながら、つらそうに目を伏せました。

「それでも、くららが元気になるためには、しかたがない」。

Hさん夫妻は、くららちゃんに手術を受けさせることを決意したあと、ドライブが大好きなくららちゃんのために、愛犬たちを連れて旅行に出かけました。旅の目的地は、くららちゃんが子犬時代を過ごした伊豆。

「小さいころにくららがお世話になったテーマパークの方にも会って、『ここで元気に走り回れるのも、最後かもしれないね』なんて、話もしました」(奥さんのTさん)

夫妻はくららちゃんをたっぷり遊ばせたあと、犬の健康にご利益のある神社にお参りもして、横浜に帰宅。9月3日にいよいよ手術の日を迎えました。

すぐに3本の足で歩けるようになり、ほっと一安心

手術は無事に成功。手術前後のくららちゃんの体調は良好で、つらそうな様子などもなかったといいます。

「食欲もあったし、いつもどおり元気で本当によかった」「弱ってしまうかと心配していたのにね」と、ご主人のHさんと奥さんのTさんがうなずきあいながら話してくれました。

また、獣医師から「3本の足で歩けるようになるには、長くリハビリが必要かもしれない」と言われていたにもかかわらず、くららちゃんは翌日には立てるようになり、数日後には歩いて退院できたのです。

「入院中、病院へ面会に行くと鳴いて、すごく家に帰りたそうにしていたので、その一心かもしれませんね」

ただ、その後の道のりは決して平坦ではありませんでした。

切断が原因の炎症も、夫婦で懸命にケア

まず、くららちゃんの手術の際の傷口がたびたび開いてしまい、縫い直すこと数回。また、すぐに歩けるようになったぶん前足に急な負担がかかったようで、前足の関節が腫れて、炎症が起きてしまいました。さらには、同居犬のアンディくんが14才と高齢のため、くららちゃんの手術前後に体調を崩してしまい、自立歩行が難しい状態になってしまいました。

2頭を代わる代わるケアしながら、ほぼ毎日のように動物病院へ通うなど、あわただしい日々が続きました。残念ながら2018年の1月にアンディくんが亡くなるという悲しい出来事もありました。

それから数カ月。腫瘍の転移などはなく、くららちゃんは毎日を元気に過ごしています。Hさん夫妻は、くららちゃんの様子をもうしばらく慎重に見守りながら、体調などに問題がなければ、また旅行に連れていきたいと考えているそうです。

長かった冬を超えて、再び訪れた暖かい日差しが、くららちゃんの足元をやさしく照らしていました。

次回は、どのようなお世話でくららちゃんを支えたのか、その工夫についてご紹介します。

出典/「いぬのきもち」2018年5月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
写真/石川正勝
文/ichi

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