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【獣医師監修】犬が吠える理由とは?対処法と吠えのしつけ方

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犬飼いさんの悩みに挙げられるのが、飼い犬の「吠え」です。犬が吠えるのにはさまざまな理由があり、対応を間違えると吠えがひどくなることもあります。今回は、犬が吠える理由や対処法をはじめ、吠えをコントロールするためのしつけ方や生活習慣について解説します!

犬が吠えるシチュエーションとその理由

あくびするチワワ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

すべての吠えには意味がある

かつて犬は、狩猟犬や番犬として人間に危険を知らせるために「吠える」ことを要求されてきました。時代は移り変わり、犬は大切な家族の一員として生活するケースが一番多いです。人間とともに暮らすようになり、吠える必要性が低くなりましたが、どんな場合も犬が吠えることの背景にはきちんとした理由や原因があります。

言葉が話せない犬にとって、吠えることは意思表示のための大事な手段。吠えるのには何かしら理由があるので、吠えグセをつけないためにも、犬がどんなときに吠えるのかシチュエーションや理由を理解しておきましょう。

要求吠え

犬が吠える理由としてまず挙げられるのが、「かまってほしい」「遊んでほしい」「おやつが食べたい」など、自分の要求を通すための「おねだり」での吠え。愛犬の可愛さについその要求に応えてしまうと、「吠える=要求を通してもらえる」と覚えてしまい、要求吠えを増長させてしまいます。

警戒吠え

狩猟犬や番犬として活躍していた犬は、自分のテリトリーを脅かす存在や気配に敏感。「相手を追い払いたい」「怖い」という警戒心や恐怖心から、威嚇の意味で吠えることがあります。激しい興奮から相手に噛みつくこともあります。

興奮(はしゃぎ)吠え

人間でも高揚すると、つい大声を上げてしまうことがありますよね。犬も同じで、大好きな飼い主さんが帰宅したり周囲が騒がしかったりすると、興奮して吠えたり、つられて吠えたりすることがあります。落ち着かせようと声をかけてしまうと、余計に興奮して吠え声が大きくなってしまうので落ち着いたところで声をかけましょう。

愛犬が吠えるときの理由別の対処法

2匹のヨークシャー・テリア
getty

1.要求吠えの場合

要求吠えの対処で大切なのが、おねだりの経験を積ませないこと。吠えても要求は通らないと理解させることが大切です。実際に例を挙げて、対処法を見ていきましょう。

遊んでほしくて吠えるケース
吠えやむまでは無視して応えないのが鉄則。時間はかかりますが、家族全員で応えないというルールを徹底して、愛犬が吠えるのをやめて落ち着き、しばらくしてから遊んであげましょう。ちなみに遊ぶときは、必ず飼い主さんの方から愛犬を誘うようにしてください。飼い主さんから遊びに誘うことを習慣づけるようにしましょう。

ごはんが欲しくて吠えるケース
吠えている間はごはんをお預けにし、吠え止み、しばらくしたらごはんを与えるようにします。また、毎日決まった時間にごはんを与えていると、愛犬が時間を覚えて吠える場合があります。一日量は変えずにごはんの回数を分けたり、ランダムな時間に与えるようにしましょう。

そばに戻ってきてほしくて吠えるケース
飼い主さんが外に出かけるときや、寝る時間になって寝室に行くときに犬が吠えるのは、寂しさや不安な気持ちから飼い主さんを呼び戻そうとしているから。吠え声に応じてしまうと、「吠えれば戻ってくる」という期待感から、吠えグセがついてしまいます。いなくなる気配を感じさせないように部屋の外に出る、吠えても犬のそばに戻らないことを徹底してください。

2.警戒吠えする場合

来客やチャイム音に慣れさせる
来客やチャイム音で吠えるのは、見慣れない人や音に対する警戒心が原因。いろいろな人を自宅に招いて頻繁にチャイム音を聞かせ、来客やチャイムが特別なものではないと認識させましょう。
また、チャイムが鳴ったときは、慌てた対応は取らないようにすることも大切です。飼い主さんが大声を出したり、バタバタしたりすると、愛犬もそれを見て興奮してしまいます。可能なら「ハウス」の声かけで、クレートに入るようにトレーニングしておくのもよいでしょう。そのほか、チャイムの音を変えることで効果が出る場合もあります。

外から聞こえる物音に慣れさせる
雷や花火、雨風などの大きな音や、車両や通行人の足音など、外からの物音に警戒してムダ吠えを繰り返す犬は少なくありません。日ごろから、窓際からさまざまな生活音を流して聞かせ、外からの大きな音や物音に慣れさせるようにしましょう。
より音に敏感な犬や警戒心の高い犬の場合は、外の音や動きを感じない部屋に移動させたり、遮音カーテンなどを活用して、音が聞こえにくい環境を作ったりするのもおすすめです。

すれ違う人や犬、乗り物に慣れさせる
見知らぬ人や犬、自転車などの乗り物に怯えて吠える場合は、散歩時にすれ違う機会を増やして、徐々に警戒心をゆるめさせる方法が効果的です。
最初のうちはアイコンタクトやオスワリで飼い主に意識を向けさせ、すれちがった後に吠えなかったごほうびとして、おやつを与えることを繰り返しましょう。徐々に人や乗り物とすれ違う距離を近づけ、吠えにくくなったら、散歩中に出会った人からごほうびを与えてもらったり、交通量の多い道を歩かせたりしてみましょう。

3.興奮(はしゃぎ)吠えする場合

飼い主の帰宅時や遊んでいる最中に、興奮して吠えたり飛びついたりする場合は、興奮が落ち着くまでかまうのをやめましょう。吠えるのを止めてから声をかけたり、かまうことを徹底することで、犬は「吠えない方がかまってもらえる」と理解すると吠えなくなります。

また、散歩好きな犬は、リードを持つだけで散歩に行けると思い、興奮して吠える場合があります。その場合はリードを持っても外には出かけないなど、リードを持つ=散歩というパターンを固定させないようにします。

これは逆効果!吠えたときにやってはいけない間違った対処法

白い犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

要求に応える

前述したように、愛犬におねだりされて要求に応えてしまうと、要求の度に吠える犬になってしまいます。どれだけ愛犬が可愛くても、吠えるのを止めるまで無視し、要求には応えないようにしてください。

体罰を与える

飼い主さんの中には、愛犬が吠えたら「マズルをつかむ」「体を軽くたたく」などの対応をしている方もいるかもしれません。しかし、これらの対応は「体罰」にあたるため絶対NG!無視しても吠えるのを止めない場合は、別の部屋へ移動させたり、ハウスに入れて布で視界を覆ったりして、吠えの対象から遠ざけて落ち着かせるようにしましょう。

声やしぐさで反応する

吠えるのを止めるために、手をかざしたり声をかけたりするのは逆効果。吠えることに対して人間が何かしらの反応をしてしまうと、犬は「相手をしてくれた!」と勘違いし、余計に興奮して吠えてしまいます。後述する「オスワリ」などの指示を与えて興奮を落ち着かせ、ごほうび(おやつや一日分のフードから一部を使うなど)を与えて吠えないよう慣らすようにします。

愛犬を吠えないようにするためにできる日常習慣とは

散歩中のトイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

1日2回以上散歩する

犬はストレスや退屈を感じると、少しの物音や気配にも敏感に反応して警戒吠えをしたり、しつこく要求吠えをするようになったりします。お散歩が好きなら、1日2回以上散歩に連れて行くことで、外のニオイや風景に刺激を受けてリフレッシュできるので、吠えにくくななる可能性もあります。

少しでも散歩ルートを変えると、また違った外の刺激を受けられるようになるので、より効果的にストレスを発散させることができます。散歩が苦手な犬の場合は、抱っこやキャリーバッグに入れて散歩の練習をするのもおすすめです。

いろいろな場所に愛犬を連れて行く

まずは普通の散歩から、大丈夫そうならすこし人の多い所などにチャレンジしてみて、さまざまな人や音にふれあえる場所を歩くことに慣れさせましょう。近所から徐々に行動範囲を広げることで、初めての場所や人に警戒して吠えなくなります。

クレートを落ち着く空間だと認識させる

もともと巣穴で暮らしていた犬は、本能的に暗くて狭い場所を好みます。クレートを使って「ハウス」を教えておき、吠えそうになる(吠える)度にクレートに入るようトレーニングしておけば、中に入ることで安心して落ち着くようになります。

吠えさせないための愛犬への教え方

柴犬のおすわり
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

最後に、吠えを防ぐのに役立つ指示系のしつけをご紹介します。これらのしつけを覚えさせることで、吠え以外の犬の行動もコントロールしやすくなりますので、ぜひ愛犬に覚えさせましょう!

「オイデ(誘導しつけ)」の教え方

「オイデ」は、犬の意識を飼い主さんに向けさせる(誘導させる)しつけです。覚えさせることで、人や犬などの吠える対象に気を向けにくくさせることができます。


  1. 愛犬の名前を呼び、はじめは来なくてもほめて、小さく切ったごほうびを与えます

  2. 1日10回程度練習して、離れた場所から名前を呼んでも自分の元に来るようになったら、名前の前に「オイデ」という言葉をつけて呼びます

  3. 足元に愛犬が来たら、ほめてごほうびを与えます。これを何回か繰り返すことで、犬は「オイデ」と呼ばれて足元に行くと、イイコトがあると覚えるようになります

「マッテ(制限しつけ)」の教え方

「マッテ」は犬の行動を制限させるしつけです。動きを制限することで、吠えやすい状態を作らないようにすることができます。


  1. 「オスワリ」を指示して愛犬が座ったら、その状態で「よし!」と声をかけ、ほめてからごほうびを与えます

  2. 座ってから「よし!」と声をかけるまでの時間を徐々に延ばしていき、2秒くらいまで待てるようになるまで練習します

  3. 2秒待てるようになったら「オスワリ」+「マッテ」と指示し、2秒ほど待って「よし!」と声をかけてほめてから、ごほうびを与えます

  4. 「マッテ」と「よし!」の間隔が延びるまで繰り返すことで、犬は長い時間でも待てるようになります

ハウスの教え方

来客時やチャイム音が鳴っても吠えないようにするために、「ハウス」に入るよう教えてみましょう。吠える代わりにハウスに入るよう行動を制限することで、ハウスに入ってからも吠えずにおとなしくするようになります。


  1. 家族や友人にチャイムを鳴らしてもらい、音が鳴ったら愛犬に「ハウス」と指示します

  2. ハウス(クレート)の入口を開けておき、愛犬に中に入るよう促します。なかなか入ってくれない場合は、ごほうびなどを使って誘導してください

  3. 愛犬がハウス(クレート)に入ったら、ごほうびを与えてほめます。この流れを慣れるまで繰り返すことで、チャイムの音を聞いたら自分からハウスに入るようになります

いぬのきもちWEB MAGAZINE「そもそも犬はなぜ吠える? 吠えない犬にするための生活習慣やしつけについて」

「吠える」の裏にある愛犬の気持ちを考えてみよう

犬は吠える動物ですが、放置しておくと、飼い主さんも愛犬もストレスがたまってしまいます。愛犬の吠える理由をしっかり理解して正しく対処し、吠えない犬になるよう教えていきましょう!

参考/「いぬのきもち」2015年12月号『愛犬を一生ムダ吠えしない犬にする10の育て方』(監修:しつけ教室DOGLY代表 荒井隆嘉先生)
   「いぬのきもち」2016年4月号『困りごと解決のヒントに!犬のアタマの中をのぞいたら吠え・噛みの理由がわかった』(監修:しつけ教室DOGLY代表 荒井隆嘉先生)
   「いぬのきもち」2017年3月号『1才までに「計画完了」を目指して 吠えない犬育成計画』(監修:日英家庭犬トレーナー協会認定トレーナー 中村太先生)
   「いぬのきもち」WEB MAGAZINE『そもそも犬はなぜ吠える? 吠えない犬にするための生活習慣やしつけについて』
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/pigeon
※写真は一部スマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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