犬と暮らす
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後ろ足が動かなくなった愛犬を支えた「犬の鍼灸治療」
今回ご紹介するのは、11才のときに「両後肢の固有位置感覚の低下」と指摘されたパグのガブくんと、そのご家族であるKさん。
それまでは、友達犬と追いかけっこをしたり、飼い主さんと旅行を楽しんだりと、ごく普通に生活していたガブくんでしたが、徐々に後ろ足の機能が低下し、最終的には足の甲を地面に擦って歩くようになってしまいました。
しかし、そんなガブくんを東洋医学も取り入れながら前向きにサポートする飼い主さんと、現在のガブくんの様子についてご紹介します。
犬の鍼治療との出会いで進行が抑えられた!
「鍼灸治療によって、ガブの後ろ足の裏表がわからなくなる麻痺症状の進行が抑えられるようになったと思います。
通常は発症すると、どんどん後ろ足が機能しなくなるらしいのですが、発症から4年以上たった今も、ガブは少しの間なら後ろ足の裏を床につけて立ち姿勢をキープできるんです。
それに、鍼灸治療はガブが加入している保険の適用内だったのも、ありがたいですね」と、Kさんはいつもプラス思考を心がけています。
何ごとも前向きにとらえ、ガブくんとの日々の生活を楽しむことが、Kさんの介護の秘訣といえそうです。
ガブが楽しいと思うことを少しでも多くつくりたい
カートでの散歩が基本ですが、公園の芝の上では、少し歩かせることも。
外の地面を歩くとき、後ろ足の甲が擦りむけないようにペット用サポーターを巻き、後ろ足用のハーネスをつけて、立ち姿勢をキープするリハビリも行っています。
「公園でガブは、遊び仲間の犬たちにも会えるので、いい気分転換になっています」
大好きな人たちに囲まれることも、愛犬にとって大切
「お義母さんも大の犬好きで、私ととても気が合うんです。
よく実の親子と思われることも(笑)」
最後にKさんは、「今年でガブは16才になりますが、『まだまだがんばろうね』ってガブには言ってます。これからも楽しくお世話をしていけたら」と語ってくれました。
無理をさせずに、現状維持を目指す!
後ろ足の機能が低下した犬は、徐々に歩くのをやめてしまい、最後は寝たきりになるケースも。
鍼治療は、体の気の流れを整え、筋肉組織に直接働きかける効果が期待できるので、ガブくんの症状には大変有効です。
今後もガブくんが自力で立ってゴハンが食べられるよう、治療を続けていきます」
(ガブくんの鍼灸治療を担当する獣医師からのコメント)
出典/「いぬのきもち」2020年3月号『困難と闘う!……その先のしあわせへ』
写真/筒井聖子
文/袴 もな
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