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獣医師監修|犬が歯磨きを嫌がるときは?ケース別おすすめグッズを解説

歯磨きに慣れていなくて歯磨きが苦手な犬は多いです。そこで今回は、犬が歯磨きを嫌がるときにおすすめのペット用デンタルケアグッズや対処法について解説します。歯磨きができているかどうかをチェックする方法や、歯磨きの必要性についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

いぬのきもち獣医師相談室

愛犬の困りごとや悩みについてアドバイスをする、「いぬのきもち」獣医師チームです。豊富なアドバイス経験をもとにした丁寧な情報発信を心がけています。誰でも無料でご利用いただけるチャット相談 「ペットケアONLINE」も展開中。
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「口まわりを触るのを嫌がる犬」におすすめのペット用デンタルケアグッズは?

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いぬのきもち投稿写真ギャラリー
歯磨きはおろか、口まわりを触られることさえ嫌がる犬もいます。そのような犬には、以下のようなペット用デンタルケアグッズを使い、オーラルケアしてあげるのがおすすめです。

デンタルガム

デンタルガムは、ガム表面の凹凸を犬が噛むことで歯垢を取る効果が期待できるほか、ガムに含まれる口腔内細菌を抑える成分が作用し、犬の口の中を清潔に保つ効果なども期待できるでしょう。

与えるときは飼い主さんが手に持つなどして、ゆっくりと噛ませて食べさせるようにするのがポイントです。時間をかけて噛ませることで歯垢がたくさん取れ、かつ成分も長く口内にとどまるため、歯磨き効果がアップします。

なお、デンタルガムは硬すぎないものを選ぶのがおすすめです。硬すぎるものを噛むと、歯が割れたり欠けたりしてしまうことがあるので注意しましょう。

そのほか、愛犬の口の大きさに合ったものを選ぶことも大切です。大きすぎると口内を傷つけるほか、誤って丸飲みした際に消化管に詰まってしまう危険性もあるので、購入するときは必ず商品の表示を確認し、愛犬の口のサイズに合ったものを選びましょう。

マウスクリーナー

マウスクリーナーは、口腔内細菌や口臭を抑える成分が入っており、ふだんの飲み水に入れて犬に飲ませることでオーラルケアできるアイテムです。

パッケージに表示されている分量を犬の飲み水に入れるだけなので、とっても簡単にケアできるのがマウスクリーナーのメリットですが、味が好みでないと犬が飲んでくれないケースも。数日使って愛犬があまり飲まないときは違う商品を選ぶなどして、愛犬好みの味を見つけてあげましょう。

デンタルトイ

犬が噛んで遊ぶことで歯垢を落とす効果が期待できるデンタルトイ。犬がひとりで使うタイプもありますが、飼い主さんと一緒に遊びながら使うタイプの場合は、遊んで噛んでいるうちに、歯の根元の歯垢まで取れやすくなるのでおすすめです。
引っ張りっこ遊びなどをしながら与えると、コミュニケーションにもなるのでいいですね。

ただし、噛む部分が硬すぎると、歯が折れたり歯垢が取れにくかったりするので、硬すぎない素材で、噛むと歯に食い込むものを選ぶようにしましょう。

「歯ブラシを嫌がる犬」におすすめのペット用デンタルケアグッズは?

ミックス犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
口まわりは触れるのに、歯ブラシを使った歯磨きを嫌がるという場合は、以下のようなペット用デンタルケアグッズを使ってみるといいでしょう。

歯磨きシート

歯磨きシートは、飼い主さんの指に巻きつけて犬の歯をこすり、歯の表面に付着した食べカスや歯垢などの汚れを落とすアイテムです。歯ブラシに比べると犬が警戒心を抱きにくいので、歯磨きシートで練習してから歯ブラシでの歯磨きに移行するのもいい方法でしょう。

歯磨きシートで歯を磨くときは指の腹を使い、歯の表面を横にすべらせるように磨くのがコツ。その際、反対側の手で上あごをおさえながら行うと、よりスムーズに磨けますよ。

歯磨きペースト(ジェル)

本来は歯ブラシにつけて使うものですが、飼い主さんの指で犬の歯肉のつけやすい箇所につけてあげるだけでも、ある程度口内をきれいに保つ効果が期待できます。犬が好むフレーバーも多いので、愛犬の好きな味を選んで、ごほうびとして与えるのもいいでしょう。

デンタルスプレー

犬の口臭が気になる場合は、デンタルスプレーもおすすめです。口の中にひと吹きすることで、口臭をさわやかにしてくれるでしょう。
なお、初めて使うときは直接口にスプレーするのではなく、飼い主さんの手のひらにスプレーして愛犬になめさせ、「おいしいもの」だと覚えさせるようにしてください。愛犬が慣れてきたら、スプレー音に驚かないよう、口の中に近づけて静かにスプレーするのがポイントです。

「歯ブラシでの歯磨きを嫌がる犬」におすすめの歯磨き法は?

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いぬのきもち投稿写真ギャラリー
歯ブラシを使った歯磨きを嫌がるときは無理をせず、飼い主さんの指を使って磨く「指磨き」を取り入れましょう。愛犬が「指磨き」に慣れたら、少しずつ歯ブラシを使った歯磨きの練習をしてみてください。

「指磨き」のやり方

  1. まずは、犬用歯磨きペースト(またはジェル)を指先に少量のせ、愛犬にニオイをかがせ、興味をもたせます。

  2. 次に、口の横側から滑りこませるようにして指を中に入れ、やさしくさすって磨きましょう。このとき、力を入れてゴシゴシこすると嫌がるので注意が必要です。

  3. 慣れてきたら必要に応じてペーストまたはジェルを足し、ほかの歯も磨きましょう。磨き残しがないよう、指先で奥歯を確認しながら磨くと◎。

  4. 嫌がらずに指磨きができたら、たくさんほめてあげてください。

3日間かけてすべての歯を磨くのも◎

個体差はありますが、犬の歯垢は3~5日で歯石になるといわれています。そのため、愛犬が少しだけなら歯ブラシで磨かせてくれるという場合は、1日で全部の歯を磨こうとはせず、歯石に変わる前(3日以内が目安)にすべての歯を磨くようにするのもいい方法です。

きちんと歯磨きできているか確認する方法は?

チワワ2
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
歯磨きが終わったら愛犬の歯を指で触って、ツルツルしているかを確認してみましょう。触ったときにザラザラ・ネバネバとした感触がある場合は、まだ汚れが落ちていないといえます。

しっかり磨いたのに汚れが落ちないときは、歯石がついているかもしれません。歯石は飼い主さんでは落とすことができないので、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。

ちなみに、ふだんから汚れやすい歯を意識して磨くと、磨き残しが少なくなります。一般的に、犬歯と奥歯(上下)、上の第4臼歯に汚れがつきやすいので、注意深く磨いてみてください。

そもそも犬に歯磨きって必要なの?

ダックスフンド
いぬのきもち投稿写真ギャラリー
人と同じように、犬も歯磨きを怠ると歯垢がたまります。先述の通り、歯垢は放置しておくと3~5日程度で歯石に変わり、歯磨きでは取り除くことができなくなってしまうため、動物病院で歯石除去を行うなど、治療が必要になるケースも少なくありません。

また、歯石や歯垢は犬に多いとされる「歯周病」の原因となります。犬が歯周病になると、口臭や歯肉の腫れ(歯肉炎)などの症状が見られるほか、悪化すると歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)が溶けて歯が抜け落ちたり、ひどいときには下あごが骨折したりすることも。さらに、歯周病菌が血管の中に入り込むと、心臓病や腎臓病などの引き金になることもあり、最悪の場合は命に関わるなど、大変危険です。

愛犬に健康で長生きをしてもらうためにも、歯磨きは欠かせないお世話のひとつといえるでしょう。

犬の歯磨きは健康維持のためにとても大切!

歯ブラシ
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今回は、犬が歯磨きを嫌がるときに取り入れたい、ペット用デンタルケアグッズや対処法などについてご紹介してきました。しかし、歯周ポケットにたまった歯垢は、ここで紹介したグッズでは取りきれないこともあります。

愛犬の健康維持のためには日々の歯磨きがとても重要ですから、上手にグッズなどを活用して取り組んでいきましょう。どうしても難しい場合は、かかりつけの獣医師に相談することも大切です。また、定期的に動物病院で歯の健診をしてもらうとよいでしょう。
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/ハセベサチコ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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