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【獣医師が解説】愛犬が血尿に。原因は何?尿の色や症状をチェック!

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犬も人と同じように「血尿」になることがあります。血尿を放置してしまうと、最悪のケースでは命を落とすことも。今回は、血尿の原因となる病気や症状の違い、生理との見分け方など、犬の血尿に関する重要事項を解説します!

これって血尿?どうしたらいい?

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血尿とは?

血尿とは、文字通り尿に血液が混じることですが、血液の量によって尿の色が以下のように異なります。

■ところどころ赤い
出血量が少ない場合は尿全体が赤く染まるのではなく、赤い血が点々と混ざって出ることがあります。

■全体的に赤い・ピンク色・オレンジ色
尿全体が血液で染まっている状態です。出血量がかなり多いときは赤くなり、それより少ない場合は、ピンク色やオレンジ色に染まることもあります。どの色も危険度の高い尿であることに変わりはありません。

青いトイレシーツを使っていたり、量が少なかったりすると、血尿かどうかわかりにくい場合もあるかと思います。そんなときは、排泄直後のシーツにティッシュペーパーを押し当ててみると、色が分かりやすくなりますよ。

1回だけでも病院へ行くべき?

肉眼で確認できたのが1回だけでも、肉眼では見つけにくい少量の出血が続いているケースも考えられます。犬に元気があるなら緊急性は低いかもしれませんが、1回でも血尿が出たら早めに動物病院を受診しましょう。放置すると悪化して手遅れになることもあるので、そのままにするのは絶対にNGです!

血尿の症状が現れる主な病気となりやすい犬

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前立腺炎

「前立腺炎」は、尿道に侵入した細菌に前立腺が感染し、炎症を起こす病気です。急性と慢性の2種類があり、慢性の場合は症状が出にくいことも。5才以上の未去勢のオス犬がかかりやすい病気とされており、血尿の他にも排尿の回数が増えたり減ったりする、排尿時に痛がる、排尿姿勢をとる時間が長くなるなどの症状が見られます。

泌尿器の腫瘍

膀胱や前立腺(オスのみ)などに腫瘍ができると、血尿になることがあります。腫瘍には良性と悪性があり、手術も伴うこともあります。ゴールデン・レトリーバーやラブラドール・レトリバー、パグなどの犬種がかかりやすいと言われています。

尿道炎

「尿道炎」は、尿道が炎症を起こす病気です。細菌が侵入して起こることが多いですが、結石や腫瘍が原因となることもあり、排尿時の痛みや、1回の尿の量が減り・頻度が増えるなどの症状がみられます。小型犬やメス犬は尿道が短いため細菌が侵入しやすく、尿道炎にかかりやすいと考えられています。

膀胱炎

「膀胱炎」は、膀胱に炎症を起こす病気の総称です。膀胱炎になると血尿以外にも、濃い黄色の尿が出る、トイレの回数が増える、膀胱に痛みを感じるなどの症状が出ることがあります。原因は細菌感染によるものが多く、他に結石や腫瘍、外傷等が関係することもあります。尿道の短いメス犬やストレスを感じやすい犬がかかりやすい傾向にあるようです。

尿石症

「尿石症」は、泌尿器に結晶や結石ができる病気の総称。結石ができる部位によって現れる症状は異なりますが、排尿時の痛みや、1回の尿の量が減り、頻度が増えることが多いようです。ヨークシャー・テリアやパグ、ミニチュア・シュナウザーなどの犬種がかかりやすいと言われています。

この他にも、マダニによる感染症「バベシア症」や、たまねぎによる中毒症状などによっても血尿のように見える「血色素尿」が出ることがあります。血尿の原因を探るためにも、早めに動物病院を受診してください。

ちなみに血色素尿とは、血液内の赤血球が何らかの原因で壊れてしまい、その赤血球の色素が処理されずそのまま腎臓から排出されたときの尿のこと。尿がオレンジ色や赤くなり、血尿のように見えます。この場合は血が混ざっているわけではないので、正確には血尿と言いません。玉ねぎ中毒などの症状で赤い尿が出る場合は、この血色素尿に該当します。

血尿が出た時の注意点

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こんな症状が出たら要注意!すぐに病院へ

■歯茎や舌が青白くなっている
この場合、重度の貧血が考えられます。たまねぎ中毒や免疫疾患などが原因で血尿(血色素尿)が出ている可能性があるので、すぐに動物病院を受診しましょう。

■ぐったりしている
膀胱腫瘍、前立腺腫瘍などの症状が悪化すると全身へ強いダメージを与え、犬がぐったりとしていることがあります。もし犬がぐったりしている場合は血尿が出ていなくても、すぐに病院へ連れて行かないと手遅れになるかもしれません。

■尿の量がかなり少ない
尿の量が極端に少ない場合、尿道閉塞を起こしている可能性が考えられます。完全に尿道が詰まると老廃物が体内に溜まってしまい、数時間で状態が悪化して命に関わることも。早急に動物病院を受診しましょう。

未避妊のメス犬の場合は生理(ヒート)の可能性も

犬の生理は生後6~10か月頃に始まるのが一般的ですが、個体差があるので1才すぎてから始まるケースも珍しくありません。生理だとすぐに見分けられればいいのですが、初めての生理の場合は、生理と血尿を見分けるのは難しいでしょう。

生理中はオス犬が興奮して襲い掛かってくることもあるので、犬が集まる場所には行かない方がいいと言われています。そのため初めての生理で見分けがつかず、焦って動物病院に行ってしまうと、院内トラブルをおこす可能性もあるので注意が必要です。まずはかかりつけの動物病院に電話をし、状況を説明してから受診するようにしましょう。

生理でも血尿でもない場合があります!

生理でも血尿でもなく、陰部から出血していたり膿が混ざったりしているケースもあります。その場合、子宮蓄膿症などの病気かもしれません。どこから出血しているのか確認し、早急に獣医師に相談しましょう。

血尿が1度でも出たら、早めに診察を!

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犬の血尿には、緊急性があるものが多いので必ず獣医師に診てもらうことが大切です。動物病院へ行く際は、血尿を出したトイレシートを持って行くと診断の手助けになりますよ。愛犬の健康のためにも、1回で終わったからと甘く捉えずに、しっかりと診察を受けさせるようにしましょう!

いぬのきもち WEB MAGAZINE「獣医師が答えるQ&A」

出典元/『いぬのきもち』2017年5月号「4つのポイントですぐわかる!愛犬のオシッコチェックやってみよう」(監修:若山動物病院院長 若山正之先生)
    『いぬのきもち』2016年11月号「犬のウンチ・オシッコができるまで」(監修:ノヤ動物病院院長 野矢雅彦先生)
    『いぬのきもち』WEB MAGAZIN「獣医師が答えるQ&A」(監修:いぬのきもち相談室 担当獣医師)
監修/いぬのきもち相談室獣医師
文/hasebe
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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