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【獣医師監修】犬の目が赤いとき・白いときの原因と対処法(画像つき)

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飼い主さんのほうを見つめてくる、かわいらしい愛犬の目。よく見てみると愛犬の目がいつもと違うような……? ここでは、白目の充血から黒目の濁り、できものから目が見えづらい症状まで、目の病気とそれに対する治療法をまとめてみました。

この記事の監修

清水 悌二 先生

 獣医師
 相模原プリモ動物医療センター第2病院勤務

 岐阜大学農学部獣医学科(現 応用生物科学部共同獣医学科)卒業
 麻布大学附属動物病院眼科専科研修修了
 現在 都内眼科専門診療施設にて研修中

●資格:獣医師

●所属:比較眼科学会

●主な診療科目:一般診療(外科、内科)/眼科

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目が赤い

目が充血している犬

犬の白目が充血して赤くなっているときに疑われるのが、結膜炎です。結膜炎は犬の目の病気としてよく見られるもので、眼球の表面やまぶたの内側に細菌やウイルスが感染し、炎症を起こします。

充血のほかに目やに、涙が止まらない、目の不快感などがあります。緑内障やブドウ膜炎といった、重い病気の症状の一つとして結膜が充血することもありますので、もし愛犬にこのような症状が見られたら、すぐに動物病院で診察を受けましょう。病院では抗生剤の点眼などの治療を行います。

目が白い

目が白くなっているチワワ

目が白い場合には、目のどの部分に濁りがでているかによって様々な病気の可能性が考えられます。
眼球の中の水晶体という、本来透明な部分が白く濁ってしまうのが白内障の症状です。初期症状では視界に影響を及ぼさないので、犬の行動に変化はありませんが、進行するにつれて白濁が水晶体全体に及び、犬がものにぶつかったりつまずいたりするなど、行動にも変化が現れます。
また、白内障が重度に進行すると眼内の炎症を引き起こし、様々な合併症を起こす可能性があります。

治療方法は、手術で濁った水晶体を取り除き、人工レンズを挿入する方法と、点眼によって症状の進行を遅らせる方法があります。原因によっては急速に進行してしまう可能性があるので、進行が進む前に動物病院で診察を受け、治療方法を相談しましょう。

黒目が濁る

黒目が濁って見えるのは、ブドウ膜炎のせいかもしれません。ブドウ膜とは、眼球の中の虹彩、毛様体、脈絡膜といった部位の総称です。虹彩は目に入る光の量の調節、毛様体は眼の中を還流する眼房水の産生と排泄を行い、脈絡膜は網膜などに栄養を与える働きをしています。

これらに何らかの原因で炎症が発生すると、眼球内で出血したり、目の中が濁ってしまい瞳孔がはっきり見えなくなってしまうということがあります。強い痛みを伴うだけでなく、他の眼疾患を誘発する可能性もあります。

治療は、なるべく早く原因を特定してその治療を行いますが、多くの場合ステロイド剤などの抗炎症剤を使って点眼や内服により炎症を抑えていく治療が基本になります。

目薬を差される犬

目全体が白く濁る

黒目だけでなく、眼球全体が淡く白濁する場合は、角膜潰瘍の可能性があります。角膜とは、眼球の表面にある血管のない透明な膜をいいます。異物が目に入ったり、こするなど物理的刺激で目の表面が傷ついてしまうのが角膜潰瘍です。もともとドライアイだったり、細菌感染などがあると重篤化することがあります。

涙が多く出る、目やにが出る、目の充血などが症状としてみられますが、潰瘍が角膜の奥まで達すると、角膜内に血管が入り、角膜が透明ではなくなり視力に影響が出ることも。
最初は浅い傷でも、細菌や角膜自体が出す毒素によって、潰瘍が進行してしまい、最悪角膜に穴が開いてしまうこともあるので、早急に治療する必要があります。

治療には抗生物質や角膜保護剤などの点眼薬の投与をすることが多いですが、潰瘍が深い場合には、コンタクトレンズを装着したり手術が必要になることもあります。犬が目を気にして足や家具、床などでこすってしまわないよう、エリザベスカラーを装着することも大切です。

エリザベスカラーを付ける犬

赤いものが飛び出している

チェリーアイのシー・ズー

犬には目頭側に膜状の構造があり、第三眼瞼または瞬膜と呼ばれています。原因ははっきりしていませんが、第三眼瞼腺が腫れて反転してしまい、元に戻らなくなることで、赤く腫れているように見えます。その見た目からチェリーアイとも呼ばれます。

ビーグルやチワワ、アメリカン・コッカー・スパニエル、セント・バーナード、ボストン・テリア、ペキニーズ、バセット・ハウンドなどの若い犬によく見られます。通常は両側の目で発生しますが、片側だけに発生することも。また目から飛び出した部分が刺激を受けて結膜炎や流涙症といった病気を併発することもあります。

治療の基本は、飛び出た部分を元の位置に戻して縫合すること。飛び出ている程度やそれぞれの犬の目の状態によって総合的に判断し、縫合の方法を決めていきます。

目が開かない

目が開かない場合は、眼内や眼表面に痛みがある場合が多いです。異物が目に入ったという場合もありますが、角膜潰瘍やブドウ膜炎・緑内障など、重篤な眼の疾患の可能性もあるので、早急に動物病院を受診してください。

できものができた

まぶたやまぶたの内側に細菌が感染して、赤く腫れて熱を帯び、痛みを感じるのが麦粒腫です。若い犬に多く、人でいうところのいわゆる「ものもらい」です。治療は主に、抗生物質の点眼です。症状が強い場合には内服抗炎症剤を併用する場合もあります。

また、まぶたの中にあるマイボーム腺という皮脂腺が詰まることによりできるできものを霰粒腫(さんりゅうしゅ)と呼びます。通常は痛みを感じません。除去する場合は全身麻酔を行い、結膜面を切開して内部をきれいにする手術を行います。
まぶたにも腫瘍ができる場合もあり、中には悪性腫瘍の可能性もありますので、治療は手術で切除することが一般的です。

目が見えづらいようだ

眼球内部の圧力が上昇して、視神経と網膜に障害が発生するのが緑内障です。急性緑内障になると、ものにぶつかったり、つまずいたりといった視覚障害が起こります。このほか角膜が白く濁ったり、白目の充血が起こったり、目の痛みのために頭部を触られるのを嫌がるようになることもあります。

緑内障は放っておくと失明につながります。異常に気が付いたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。治療の方法としては、眼圧を下げる点眼薬を投与したり、眼圧を下げる手術を行う場合もあります。
緑内障の他に目が見えづらくなる病気としては、網膜剥離や進行性網膜委縮(PRA)などの網膜疾患の可能性があります。網膜疾患も失明につながる可能性があるので、早めに動物病院を受診しましょう。

まとめ

クッキーを見つめる犬

目の病気は、全ての犬種で発症する可能性があります。だからといって「いつものことだから」「ちょっと調子が悪いみたい」と自己判断で済ませないでください。放置しておくと視力の低下や失明につながることもあります。

人より視力が弱いとは言え、犬にとっても目は大事な感覚器官。そこに不具合が生じると、犬の生活の質に大きな影響が出てきます。細かい異変でも、普段と違うと感じたときは迷わず動物病院に相談し、適切に対応できるようにしましょう。

監修/清水悌二先生(相模原プリモ動物医療センター第2病院勤務)
文/コージー根本

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