トイ・プードルにおすすめのドッグフードは？与え方や悩み別対処法も｜獣医師監修

トイ・プードルの飼い主さん必見！　今回は、トイ・プードルのドッグフードの選び方や、量と与え方、食べない場合の対処法や涙やけに効果的なドッグフードなど、獣医師監修のもと解説します。

トイ・プードルのドッグフードの選び方

そもそも、トイ・プードルのドッグフードはどのようにして選んだらよいのでしょうか？　選ぶときのポイントは、大きく分けて3つあります。

主食には「総合栄養食」のドッグフードを選ぶ

トイ・プードルに限らず、健康な犬の場合は「総合栄養食」のドッグフードを主食にするのがベストです。「総合栄養食」は、新鮮な水とともに与えていれば健康を維持できるよう、年齢などに合わせて必要な栄養基準が設けられたものなので、毎日安心して与えることができます。

ライフステージに合ったドッグフードを選ぶ

愛犬の成長や健康状態に合わせて、適切なドッグフードを選ぶことも大切です。
たとえば育ち盛りの活発な子犬なら、それに合わせてエネルギーや栄養素が多く必要になりますし、シニア期の犬であれば活動量と共に基礎代謝も低下していきます。そのため、ライフステージに合わせたカロリー量や、栄養バランスの調整が必要になるのです。

総合栄養食のドッグフードのパッケージには、原則として該当するライフステージが記載されているので、選ぶ際の参考にしてみてください。

犬種専用のドッグフードも視野に入れる

ほかと異なる特徴をもつ犬種については、犬種専用のドッグフードを選んだほうが、健康維持により役立つ場合もあります。
犬種専用のドッグフードとは、その犬種の特徴や起こりやすいトラブルに配慮した成分が配合されていたり、栄養バランスが調整されていたりするものです。

トイ・プードルは被毛などのトラブルを起こしやすいため、気になる場合はトイ・プードルの健康に配慮した「総合栄養食」のドッグフードを選択肢に入れてもよいでしょう。
トイ・プードル用のドッグフードとしては、皮膚と被毛の健康を維持するために良質のタンパク質・脂質を使用したものや、小型犬でも食べやすいように粒の大きさが小さめに作られたフードなどがあります。

トイ・プードルのドッグフードの量・与え方

愛犬の健康を守るためには、ドッグフードの選び方だけではなく、適切な量や与え方を守ることも重要です。ここでは、トイ・プードルの食事の量や、ライフステージ別の与え方を解説します。

トイ・プードルの食事の量

愛犬に最適なドッグフードの量を知る手軽な方法は、パッケージに記載された与え方を確認することです。
この場合、愛犬の現在の体重ではなく、理想の体重に該当する量を与えるように注意してください。ただし、これはあくまでも目安なので、運動量や個体差を考慮して調整する必要があります。

以下の記事では、ドッグフードの量の計算方法や与え方が詳しく紹介されていますので、気になる方はチェックしてみてください。
なお、かかりつけの獣医師に相談し、正確な量について指示を仰ぐことも大切です。

犬と暮らしていると、気になるのはフードのこと。合わないフードは、食べない、吐く、といった問題行動にもつながります。そこで、フードのパッケージに記載された内容の種類や見方、与え方についてまとめました。ライフステージに応じて、適切な栄養管理をしましょう。

トイ・プードルの食事の与え方

続いて、ライフステージ別の与え方について確認していきましょう。

子犬期

トイ・プードルなど小型犬の子犬は、一度にたくさんの量を食べることができません。生後2カ月くらいまでの急成長期には、子犬用のフードの1日分を4～5回に分けて与えるのがおすすめです。急成長期を過ぎたら、1日2～3回を目安に与えるとよいでしょう。
与えるフードの量を体重から計算する方法もあるので、詳しくは下記の記事を参考にしてみてください。

フードの袋には、体重あたりの必要量が記載されていますが、犬の活動量などによって個体差もあります。避妊後や妊娠中は、なおさらです。そこで、（安静時エネルギー要求量）ＤＥＲ（１日あたりエネルギー要求量）から、愛犬に必要なフードの量を知って調整しましょう。

なお、成長期を過ぎると食べる量が減る子犬もいるため、食欲不振になったと心配になるかもしれません。
食べる勢いが減っても体重が増えていれば問題ないので、慌ててフードを変更せずに様子を見てあげてください。

成犬期

10カ月ごろになり成長が落ち着いたら、成犬用のドッグフードに切り替え、1日2～3回を目安に食事を与えてください。
なお、避妊・去勢手術を行った犬は、必要なエネルギー量が減るため、手術前と同じフードや量のままだと太りやすくなってしまいます。これを機に避妊・去勢手術後専用のドッグフードを与えるのもひとつの手。獣医師に相談しながら、愛犬に適した内容にコントロールしてあげましょう。

シニア期

シニア期では、筋肉量や基礎代謝が低下し、1日に必要な摂取カロリーは減少傾向になります。10才くらいまでは太りやすい傾向がありますが、13才を超えると老化や疾患により痩せてしまうこともあります。シニア犬専用のフードも多く市販されているので、7才を過ぎたら、獣医師に相談しながら食事内容を見直してみましょう。
食事回数の目安は成犬期と同じく1日2～3回ですが、愛犬の食が細くなった場合は、1回に与える量を減らして、食事の回数を増やしても。

以下の記事では、子犬やシニア犬に食事を与える際に役立つ、ドッグフードのふやかし方や注意点が解説されています。

ドッグフードをふやかして与える必要のある犬は、仔犬やシニア犬だと思われがちですが、年齢にかかわらずどの犬にも与えることができます。いぬのきもち獣医師相談室の先生に、ドライフードの正しいふやかし方について話を聞きました。

トイ・プードルの飼い主さんの中には、食事に関するお悩みを抱えている方も少なくないようです。そこで今回は、トイ・プードルの正しい食事量や回数、与え方のコツをご紹介！　食事に関する疑問にもお答えします。

ドッグフードを食べない場合、原因別の対処法は？

トイ・プードルの飼い主さんの中には、愛犬がドッグフードをあまり食べてくれないとお悩みの方も少なくありません。考えられる原因と、その対処法についてみていきましょう。

“ワガママ”で食べない場合

おやつや味つけが強い食べ物などを飼い主さんが与えたことがきっかけで、犬が“ワガママ”になり、「おやつは食べるのに、主食のドッグフードを食べない」という行動を起こすことがあります。
この場合、与えてから15～30分程度経過したらいったんゴハンを下げて、次のゴハンの時間まで何も与えないでください。飼い主さんが側でジッと見ていると甘えたり、プレッシャーになったりするのでその場を離れることも重要です。

また、食べないからといってドッグフードを別のものに変更せずに、根気よく同じものを与え続けることで、元の食生活に戻ることも期待できます。

成長や加齢が原因の場合

先述したように、成長期の後半になると成長がひと段落し、食べる勢いが減ることがあります。また、シニア犬は必要なエネルギー量が低下するため、それに合わせて食事量が減っている場合も。
そのため、年齢が原因で食事量が低下している場合は問題ありません。むしろ、若いころと同じ食事量やドッグフードだと肥満などの原因になるので、シニア犬用のドッグフードへの切り替えを検討しましょう。

ストレスが原因の場合

環境の変化などでストレスを感じると、犬は食欲がなくなることがあります。このような場合は、ストレスの原因を取り除くことが根本的な解決策といえるでしょう。

そのほかの理由で食べない場合

新しいドッグフードを食べないという場合は、温めてみる、器を変えてみるなどの対応をしてみるのもよいでしょう。
また、犬は飼い主さんが喜んでくれることが生きがいなので、飼い主さんが楽しそうにニコニコしてドッグフードを与えてみる、きちんと食べたらほめてあげる、という心がけも効果的かもしれません。
ただし、2日以上食べない場合や、通常の食事量の半量程度しか食べないことが3日続く場合には、病気の危険性があるためかかりつけの獣医師に相談しましょう。

愛犬が急にゴハン（ご飯）を食べなくと、飼い主さんはとても不安になりますよね。犬がゴハン（ご飯）を食べなくなる原因は、主に病気・ストレス・わがまま・年齢・フードなどの理由に分けられます。そこで、5つの原因に対するその対処法をご紹介します。

トイ・プードルのドッグフードに関するお悩みQ＆A

トイ・プードルの飼い主さんたちは、ドッグフードに関するさまざまなお悩みを抱えているようです。なかでも多い3つのお悩みについて、詳しく解説します。

涙やけが治るドッグフードはあるの？

トイ・プードルはもともと涙やけしやすい犬種といわれていますが、ドッグフードと涙やけの関係はよくわかっていません。涙の量が多かったり、涙を回収する管が詰まっていたりと、フードが関係ないケースのほうが多いともいわれています。

しかし、食物アレルギーの症状のひとつとして涙やけが生じている場合は、低アレルゲンのドッグフードに変えることで、涙やけが改善されるケースも。まずは、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

涙やけを起こして目の周りが変色してしまうと、せっかくのかわいい愛犬の顔が台無しになってしまいますよね。今回は、犬の涙やけの原因、自宅や動物病院で行う治療・予防法に加え、なりやすい犬種、フードの見直し方をご紹介します。

市販フードと手作りフードどちらがいいの？

「手作りのゴハンを与えたほうがいいのかな？」と考える飼い主さんもいるでしょう。しかし一般の飼い主さんが、栄養バランスに優れた手作りゴハンを毎日与えることは、非常に難しいといえます。
犬にとっては飼い主さんから与えられる食事がすべてなので、栄養が不足すると健康を損ねてしまうおそれが。主食は「総合栄養食」のドッグフードを与え、手作りゴハンは適量をトッピングとして使ったり、お誕生日など、たまのお楽しみ程度に与えたりする方が安心です。

愛犬のドッグフードを手作りしたいとお考えのかたも多いでしょう。そこで今回は、ドッグフードを手作りする前に知っておきたいことや、おすすめの食材、簡単レシピをご紹介。危険な食材やトッピングレシピもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

「国産」や「無添加」のフードの方がいいの？

日本には、⽝や猫の健康を守るための「ペットフード安全法」という法律があります。この法律によって、日本で流通するすべてのペットフードについて、使用する添加物の種類や量などの基準が設けられているため、産地による安全性の違いはありません。
また、添加物にはドッグフードの品質保持や、栄養強化のために必要なものもあります。

「国産」「無添加」といった特徴にこだわらず、愛犬の体質に合った栄養バランスが適切なものを選びましょう。