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【専門家監修】犬のしつけ いつ何から始める?うまくいかない場合は

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子犬を家に迎えたとき、まず何を教えたらいいのでしょうか。そんな疑問を解決すべく、月齢に応じたしつけの内容から基礎となるトイレ・ハウス・散歩のしつけ法、しつけの成功の鍵、飼い主さんを悩ませる噛みグセ・吠えグセを改善する方法まで紹介します。

この記事の監修

犬にしつけは必要? いつから始めるべき?

チワワの子犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

「犬を飼ったらしつけをしなければいけない」と漠然と考えているかたも多いと思いますが、そもそも何故しつけが必要なのか、考えたことはありますか?しつけは、飼い主さんのいうことを聞かせるためではなく、愛犬の身を守るために必要なのです。

犬にしつけが必要な理由

しつけが必要な理由は、何といっても緊急時に愛犬の命を守れるからです。例えば日頃から、クレートやハウスに入るようしつけておけば、地震などの災害時にもそこに入ることで脱走を防げますし、避難時も犬にストレスを与えることなく移動することができます。このように、犬が様々な状況に慣れておくと、過度な恐怖で苦しむことがなくなり、生きやすくなるのです。

また、犬が人間社会に受け入れられるようにするためにも、しつけは必要です。犬が問題行動を起こして他人に迷惑をかけてしまうと、飼い主さんの意識の低さだけでなく、犬に対する不信感もあおってしまいかねません。犬を肯定的に受け入れてもらうためにも、他人に迷惑をかけないようにしつけることが大切なのです。

しつけを始める時期

子犬は急激に成長するので、その月例に合った対応やしつけが大切です。いつ、どんなしつけを開始すればいいのか、月齢別に必要な対応をご紹介します。

月齢にあわせて開始したいしつけ


月齢犬の心の成長開始したいしつけ
生まれてすぐ生後間もない子犬は、母犬によって保護されています。そのため、きょうだい犬とじゃれあったり、噛み付きあったりすることで、社会性の基礎を育んでいきます。(改正愛護法により、犬や猫の販売は8週齢以降となったこともあり、この時期の犬に関わる機会はあまりないでしょう。)
生後2カ月家に迎え入れて間もなくは、子犬が母犬と離れることによりストレスを抱えている可能性も。体調には十分に配慮して、次のような体験をさせてあげましょう。まずは、新しい生活に慣れさせることを考えましょう。
  • 排泄の時間が近づいたらトイレに連れていき、トイレを体験させる

  • おもちゃやフードでハウス(クレート)に誘導し、慣れさせる

  • 犬を抱っこして窓の外を見せたり、実際に外に出たりする

  • 家の中で遊ぶことや、歩く練習をさせる
生後3~4カ月この時期の子犬は好奇心が旺盛で、怖いもの知らずのため、いろんなことに挑戦してくれます。そしていいことが起こると、学習して同じ行動を繰り返すように。この頃に、トイレ・ハウス・食事など基本的な生活のしつけと社会化に役立つ体験をさせておきたいです。
  • 最初は抱っこ、もしくはリードでトイレに誘導し、慣れてきたら、フードでトイレに誘導してみる

  • ハウスに5分くらいいられるようになったら、次は扉を閉めて布をかけて暗くし、ハウスにいる時間を延ばしていく

  • 散歩を始める前の準備として、最初は家のまわりを1周程度歩き、家族以外の人や犬にも会わせる
生後5~6カ月この時期になると、子犬にも怖いものや好き嫌いが出てきます。怖いものや嫌がるものを無理強いすると苦手意識が強くなるだけでなく、飼い主さんに対する信頼も薄くなっていくので、犬の気持ちを理解しながらコントロールしていくことが大切です。
  • ルールを守った散歩を意識して、犬の恐怖心や嫌悪感を和らげながら、いろんなコースを体験する

  • 「オスワリ」や「マテ」などの指示語をトレーニングすることで、愛犬との信頼関係を高める

  • 「ハウス」と「トイレ」ができたら、留守番に慣れさせる
生後7~8カ月この頃になると、子犬もさまざまな経験をして、社会の見方や社会に対する考え方の土台ができてきます。ただ精神的な成熟には、もう1年程度かかるので、落ち着きが出てくる2才頃までは根気よくしつけていきましょう。
  • 「オスワリ」や「マテ」などの指示語を生活の中に取り入れる

  • 指示語を通して愛犬とコミュニケーションをとってみる

  • ここまでにしつけたことを、繰り返しトレーニングしていく
「いぬのきもち」特別編集『子いぬと仲良くなる育て方 しつけ編』より作成

しつけのために! 子犬のうちから慣れさせておきたいこと

お姉ちゃんに抱っこされるミックス犬
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

子犬の時期は、社会にデビューする準備期間として「社会化期」と呼ばれています。この時期は好奇心が強く、さまざまなものに対する慣れや知識の吸収が早いので、人と一緒に暮らす環境に慣れておくことは非常に大切です。では、実際にどのようにしていけばいいのか、その方法について見ていきましょう。

子犬の生活リズムに合わせてしつける

子犬は2~3時間ごとに起きて食事や排泄を行うという、一定のリズムを築いています。成長するまでは基本的に、睡眠→トイレ→食事・遊び→睡眠の生活サイクルを短い時間で繰り返し行っていくので、この生活リズムを理解した上で、しつけをしていくといいでしょう。

人や音、景色など外部刺激に少しずつ慣らしていく

簡単なことに聞こえますが、神経質な犬や外部の刺激に触れた経験がない犬は、突然の人との接触や音の刺激に過剰反応しやすく、吠えや噛みなどの問題行動を起こしがちです。好奇心旺盛な子犬のうちに外部の刺激に慣らしておけば、そういった問題行動を回避できるようになるでしょう。

抱っこしながら家の周辺を数時間歩いてみたり、来客者からおやつをもらったり、外に出ることや家族以外の人と触れ合うことに徐々に慣らしていきましょう。怖がっているのに、無理に刺激に触れさせてしまうと逆効果になるおそれがあるので、子犬の様子を見ながら行ってくださいね。

体に触れても嫌がらないようにする

飼い主さんのなかには、愛犬に爪切りや歯磨きなどのケアを嫌がられるというかたも多いのではないでしょうか。動きを拘束されることや、苦手な箇所を触られたくないということももちろんありますが、なかには爪切りなどの金属に触れたくないという理由もあるようです。

とはいえ、爪切りや歯磨きなどのケアは、愛犬の健康を保つためにも必要不可欠。おやつを使って気をそらしながら体に触れ、スキンシップをとるときに爪切りで体を触るなど、少しずつ体に触れることに慣らしていきましょう。

必要な「トイレ」のしつけ

トイレトレーニング中のトイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬を家族として迎え入れたら、まず必要なしつけが「トイレトレーニング」です。家中のいたるところで排泄されてしまったら掃除が大変ですし、衛生的にもよくありません。また、お散歩中にしか排泄しなくなるのも、台風や大雪の日などの外に出ることが危険な日には困ってしまうでしょう。

トイレトレーニングの手順

まず、トイレトレーニング中はなるべくフリーにさせず、散歩、食事、遊ぶ時間以外はクレートで休ませるようにしましょう。そのうえで、次の基本的なしつけを繰り返します。

1. トイレの時間になったらクレートから出す
生活リズムをチェックし、トイレの時間をメモしながら、時間になったらクレートから愛犬を出しましょう。子犬がトイレを我慢できる目安は、「月齢+1時間」なので、我慢できる限界も参考にしてください。

2. トイレへ誘導する
おやつやおもちゃなど愛犬が好きな物を使って、トイレまで誘導します。ここで排泄しなければクレートに戻し、30分後に再チャレンジを。その際、「ワンツー、ワンツー」などの決まった言葉をかけると、愛犬が排泄の成功体験を思い出して排泄しやすくなるでしょう。

3. 排泄したらほめてごほうびをあげる
上手く排泄できたごほうびとしておやつやフードを与えると、愛犬が「ここで排泄をするといいことがある!」と覚えてくれます。これを続けるうちに、トイレに誘導するための言葉(2を参照)をかけるだけで自然と排泄を促すことができるようになるでしょう。

犬が自然にトイレの場所を覚えてくれることはほぼないので、犬を迎え入れたら必ずトイレトレーニングを行いましょう。トレーニング中は、失敗をさせないようにハウスの近くにトイレを置くなど、環境を整えることも大切です。1カ月程度で覚えてくれる場合が多いようですが、個体差があるので、なかには時間がかかるコも。根気よくトレーニングを続けながら、そのコにあった方法を探ってください。

トイレを置く位置を工夫すると、しつけにいい方向に働くこともあります。こちらの記事を参考にしてみてください。

トイレを失敗してしまったときの対処法

トイレに失敗しても、叩いたり怒ったりしてはダメ

トイレトレーニングに慣れていないうちは、所定の場所以外で粗相したり、トイレからはみ出して排泄したりすることも考えられますが、叩いたり怒ったりしてはいけません。粗相に関して過剰に反応してしまうと、犬が排泄行為自体を怒られたと誤解して、飼い主さんから隠れてトイレをする可能性があるでしょう。

ニオイが残らないよう、すぐに掃除

もし愛犬が粗相してしまっても怒らず、すぐに片づけてその場にニオイが残らないようにしましょう。また、柴犬などの日本犬は室内でトイレをしたがらないコも多くいます。そういった気質も理解すること大切です。

必要な「ハウス」のしつけ

ぬいぐるみと一緒にハウスに入る柴
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

ハウスは犬にとって寝る場所であり、安心できる場所。飼い主さんの「ハウス」という言葉で中に入って待機できるようにしておけば、いざというときに安心です。また、ハウスはしつけに使う場合もあるので、子犬を迎えたその日からハウスのしつけを始めたほうがいいでしょう。

ハウスは、クレートでもケージでも大丈夫

ハウスに使うのは、クレート(箱型のハウス)でもケージでも構いません。住環境や犬のライフスタイルに合うほうを選びましょう。もしケージをハウスとして使う場合は、天井と側面を布で覆って目隠しするとよいでしょう。

ハウス・トレーニングの手順

1. ハウスにいると「いいことがある」と教える
ハウスが安心して休める場所であることを実感してもらうため、愛犬のお気に入りの敷物やフードを置いて、ハウスを好きなもので満たしてあげましょう。そして、愛犬をフードやおもちゃで誘導し、ハウスの中に入ったらおやつを与えましょう。

2. ハウスに自分から入るように誘導する
ハウスに入ることに抵抗がなくなったら、今度は飼い主さんが「ハウス」の掛け声をかけて、フードやおもちゃでハウスの中に誘導します。お尻までハウスに入れたら、フードやおもちゃを持つ手を手前に引いて、犬にドアのほうを向かせます。
すぐに出てこず、中で落ち着けるようになったら、おやつなどを与えて愛犬を褒め、徐々にハウスの中の滞在時間を延ばしていきましょう。

3. ドアを閉めて、暗くする
ハウスの中に5分くらいとどまっていられるようになったら、ハウスの扉を閉めてみます。最初はすぐに開けますが、ドアの隙間からフードを与えながら、徐々に閉める時間を長くしていきましょう。
ドアを閉められるのに慣れたら、布をかけ、暗くして過ごす練習も。犬がおとなしくしていたら、布の隙間からフードのごほうびをあげましょう。

4. ハウスの出方を教える
思わぬ事故を防ぐためにも、犬にハウスから飛び出してはいけないことを教えなければなりません。もし愛犬がハウスから飛び出そうとしたら、もう一度ドアを閉め、落ち着くのを待ってからリードをつけて外へ出すようにしましょう。外に出てからも、「マテ」や「オスワリ」をさせて、落ち着くことを覚えさせるとよいでしょう。

ハウスをお仕置き部屋にしてはダメ

犬は本来、洞穴のように適度に狭くて薄暗い場所が好きです。ところがハウスを叱った後のお仕置き部屋として使ってしまうと、叱られることとハウスを関連付け、ハウスが嫌いになってしまいます。くれぐれも「おとなしくさせたい」「反省させたい」という理由で、愛犬をハウスに入れるのはやめましょう。

しつけのほかに、愛犬が落ち着けるハウスの置き場所を探したいかたは、こちらの記事も参考にしてください。

必要な「散歩」のしつけ

お散歩デビューしたウェルシュ・コーギー・ペンブローク
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬を飼育するうえで欠かせないのが、毎日のお散歩です。初めて散歩をする場合は外を怖がることもあるので、室内→外の順で、散歩の仕方を練習させましょう。

まずは、室内で散歩に慣れさせる

初めて散歩をする場合や、ワクチン接種前で外に出られない場合は、室内で散歩の練習を行いましょう。まずは首輪とリードをつけた状態で自由に行動させ、リードが気にならなくなるように慣らします。

愛犬がリードに慣れたら、リードを持って室内を歩きましょう。時折名前を呼び、振り向いたらおやつをあげるのを繰り返し、徐々に歩く距離を延ばしていきます。外では、周囲に気を取られて飼い主さんの指示を無視する危険性もあるので、名前を読んだら振り向き、方向転換してもちゃんとついてくるようになるまで、おやつを使って練習していきます。

準備が整ったら、外の散歩に慣れさせる

室内での散歩練習に慣れたら、次は外に慣れさせるようにしましょう。最初からお外が大好きなコもいますが、慎重な性格のコは外を歩くことが怖い場合も。下記の手順を踏んで、愛犬に外で歩くことを慣れさせてあげてください。

  1. 抱っこで外に出る

  2. 安全な場所で下ろす

  3. 下ろした場所でフードを与える

  4. 歩きながらフードを与える


外に慣れたら、今度は「オスワリ」「マテ」などの動作練習を外で行い、外でも飼い主さんの指示を聞けるようにしつけましょう。最終的にはアイコンタクトをしながら散歩できるまで、レベルアップをしていきたいです。

散歩についての詳細は、こちらの記事も参考にしてみてください。

しつけを成功させる6つのポイント

ビーグル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

犬が飼い主さんのいうことを聞くのは、飼い主さんに威厳があるからでも、飼い主さんの方が力が強いからでもありません。しつけを成功させるためには、犬に「この飼い主さんについていこう」と思う気持ちがあることが重要で、そのためにも飼い主さんと犬の信頼関係が必要不可欠なのです。

褒めるトレーニングをする

愛犬のリーダーになろうと考えていると、犬が困った行動をしたとき叱りがちになりますが、しつけを成功させるためには、飼い主さんが叱らず褒める習慣を持つことが重要です。なぜならば、正しい行動を褒めるほど愛犬はその行動を繰り返すようになり、困った行動の予防につながっていくからです。

誘導して、褒める

ただ待っていても犬は自ら好ましい行動をしてくれません。フードなどを使って、飼い主さんが愛犬を望ましい行動に誘導することも必要でしょう。褒められた行動はもっとしたくなるので、できたときに飼い主さんが褒めてあげると、愛犬も自然とその行動をとれるようになっていきます。

短いトレーニングを繰り返す

しつけに熱心だとトレーニングが長時間化したり、いきなり愛犬に難しいことをさせようとしたりしてしまいがちです。しつけは、あくまで愛犬と楽しく過ごしていくための手段なので、楽しく続けましょう。

時間を減らして、回数を増やすのが◎

犬はトレーニング時間が長いと集中力が切れ、飼い主さんがさせたいことができなくなって、トレーニング嫌いになります。「15分のトレーニングを1日1回」するよりは、「5分のトレーニングを1日3回」する方が効果的でしょう。

難しいこと、いろいろなことに挑戦させない

人の心理として愛犬をいろんなことに挑戦させたい気持ちもありますが、失敗経験はさせない方がベストです。挑戦するようなしつけは極力控え、愛犬のできることを繰り返しましょう。いろんなことに挑戦させるより、一歩ずつクリアさせてメニューを増やしていく方が望ましいです。

犬の個性を理解する

犬も犬種や個性があり、一頭一頭の性格も違います。そのため、しつけをする際も愛犬の個性を尊重していきたいです。「飼い主さんが実際に感じている犬の個性がなにか」ということを理解していくと、しつけもやりやすくなるでしょう。

叱るのはNG

犬は善悪を理解することができないため、いくら飼い主さんが「こんなことしちゃダメでしょう」と怒っても、飼い主さんに話しかけられたとしか感じません。むしろ、飼い主さんが反応してくれたことが嬉しくて、また繰り返したくなることだってあるでしょう。

また、困った行動をした直後に、叱られて嫌なことが起こるのは効果がありそうにも見えますが、これは叱るタイミングが難しいです。もし、愛犬が怒られることで嫌な思いをすれば、飼い主さんへの信頼をなくし兼ねません。そうなると飼い主さんと愛犬の関係が悪くなり、しつけもうまくいかないでしょう。

問題行動になる前に予防する

愛犬の困った行動は、飼い主さんが愛犬にしてもらっては困ると感じている行動です。そのため、愛犬にとってはごく自然な振る舞いをしているだけという場合も多いはず。そして、愛犬が困った行動をするときは、飼い主さん自身が許していたり、助長するような行動をしたりしていることも少なくありません。

飼い主さんの行動や暮らす環境を変えるだけで抑止できることも多いので、愛犬が困った行動をする前に、はじめから「させない」工夫を取り入れましょう。

しつけの疑問、悩みの解決法

ボールをくわえるポメラニアン
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

噛み癖はどう直せばいいの?

犬が噛む理由として次の原因が考えられますが、人と犬が一緒に暮らすうえで噛むクセがあるのは問題です。人を噛む行為を学習してしまうと、犬に噛みグセがついてしまうので、噛む体験を最小限に抑えることを徹底していきましょう。

【犬が甘噛みする理由】

  • 歯ぐきがムズムズするから

  • 捕食性のため、動くものを追いかけてしまうから

  • 噛んだときに飼い主さんが反応して、楽しかったから

【犬が本気噛みする理由】

  • 怖いものや嫌なものを追い払いたいから

  • 人や犬、物を警戒しているから

  • なにかがあって、攻撃したいから

噛みグセをつけないためのしつけ法

犬に噛みグセをつけさせないためには、子犬の頃からの触れ合いが大切です。次の行動を実践し、愛犬に噛みグセがつくのを防ぎましょう。

  • 噛みたい欲求を満たしてあげるために、噛んでいいおもちゃなどを与え、噛んでいいものを教える

  • 人を強く噛んできたときは犬がビックリするくらい大きな声で「痛い」と言い、犬だけを残して家族全員でその場から立ち去ることで、「噛むと楽しいことが終わってしまう」と教える

  • 人に対して恐怖や不安を抱いていると噛んでしまうので、子犬の頃からスキンシップしたり、いろんな人と会ったりして、人に会うことをいいことと理解させる


家族のひとりでも甘噛みを許してしまうと、愛犬は噛むことを覚えてしまいます。家族全員で確認しあい、噛ませないことを徹底しましょう。

チャイム吠えする犬の対処法は?

このタイプの吠えは、チャイムの音が聞こえると興奮してしまうことが原因です。チャイムの音を録音して繰り返し流しておけば、子犬の頃から生活音に慣れ、興奮しすぎなくなるでしょう。
また、チャイムが鳴ったときに「オイデ」を指示するようにすると、吠えることよりも飼い主さんを注目するように。最初は、インターホンの受話器付近におやつを置き、おやつで誘導してもいいでしょう。
「オイデ」の代わりに「ハウス」を指示して、クレートの中で待機させる方法も有効です。ハウスの中が安心できる場所になっていれば、犬も吠えないでしょう。

来客や人に吠えるのを止めさせるには?

理由はさまざまですが、犬が人に対して吠えるときは、人の外見的な特徴に不安を抱いている場合も。一度吠えグセがついてしまうと直しにくいので、2~4カ月の好奇心旺盛な時期にできるだけ多くの人に会わせ、フードを与えてもらうなどして、人に対する警戒心をなくしていくことが大切でしょう。

犬に対する吠えをなくすには?

子犬の頃に犬同士のコミュニケーションを学んでこないと、ほかの犬を必要以上に警戒するように。犬同士のコミュニケーションは、飼い主さんには教えられないので、子犬の頃に犬同士を触れ合わせることが大切になります。2~4カ月くらいまでの子犬期に、意識的に犬同士が触れ合う機会を作ってみてください(無理はしないこと)。
そして本格的に散歩に出かけるようになったら、ほかの犬に興奮しない訓練も必要です。散歩中にほかの犬と出会ったら、アイコンタクトや「オスワリ」を指示して、愛犬の注意を飼い主さんに引き寄せましょう。

しつけに必要な「マテ」の教え方

「マテ」はその場でじっと待たせる指示のしつけです。最初はほんの数秒から始め、徐々に待たせる時間を伸ばしていくとしつけがうまくいくでしょう。

1. 待つとフードがもらえると教える
座った状態の犬にフードを与え、手を伸ばして再びフードを与えながら、愛犬に待てばフードがもらえることを教えていきます。

2. 「マテ」の指示をつける
「1」の動作で手を離して待たせるときに、「マテ」といいます。待てたらご褒美のフードをあげましょう。

3. 「OK」の合図で終わらせる
アイコンタクトを取りながら「OK」指示を出し、飼い主さんも動いて「マテ」を終わらせます。

愛犬が「マテ」の指示を覚えられると、洗濯物を干すときやごみ捨て、ダメな場所に飛び乗ろうとしたとき、散歩中の信号待ちなどで使えます。

しつけに必要な「フセ」の教え方

「フセ」はお腹と胸を床につけて、伏せさせる指示です。「オスワリ」よりも「フセ」の方が犬はリラックスしやすく、興奮を抑えて、周囲の人や犬に恐怖心を与えないメリットがあります。

1. 「オスワリ」の姿勢に誘導する
「オスワリ」の指示を出しながら、フードを持った手を愛犬の頭の上に移動して座り姿勢に誘導します。

2. フードで愛犬の気を引きながら、「フセ」の姿勢に持っていく
座り姿勢のままフードを持った手を愛犬の口元に運び、フードをなめさせて気を引きます。フードをなめさせながら「フセ」と言って、ゆっくりと手を真下に下ろします。

4. 伏せた状態を作る
愛犬の胸が床について伏せた状態になったら、フードをあげながらなでて、愛犬をほめてあげましょう。

この方法で「フセ」ができない場合は?

先ほど紹介した方法で「フセ」になることが難しい場合は、次の方法を試してください。

1.まずは飼い主さんが座る
飼い主さんが足を前に投げ出した状態で座り、その横に愛犬を座らせながらフードを与えます。

2.愛犬の頭を膝の下にくぐらせる
愛犬に近い方の膝を立て、「フセ」の合図をしながらフードを持った手を下ろして、愛犬の顔を膝の下に誘導します。

3.膝を元の位置に戻して褒める
愛犬が「フセ」の姿勢になれたら膝を戻し、フードを与えて褒めてあげましょう。

「フセ」を覚えさせると、来客が来たときや飼い主さんの食事中、カフェへ行ったときに愛犬を待機させることができます。

成犬になってからのしつけ方は? 室内トイレは教えられる?

おすわりするトイ・プードル
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

子犬の時期を過ぎたらしつけられない……。そう思っているかたも多いかもしれませんが、じつはそんなこともありません。子犬の時期にしつけをするのは基本ですが、保護犬などは成犬になってから家族として迎え入れることもありますよね。犬は賢い動物なので、大人になってからでも新しいことを覚えますし、困った行動を直すことも可能です。

成犬(シニア犬)からでもできるしつけは?

成犬・シニア犬は時間がかかりますが、成長した犬でも、こんなしつけを覚えさせることが可能です。

  1. 「オスワリ」「マテ」「アイコンタクト」などの指示

  2. しつこい要求吠え

  3. 飛びつきグセ

  4. 興奮グセ

  5. 引っ張りグセ

  6. チャイム吠え

  7. 拾い食い

  8. ハウスに入るしつけ


そのほかにも、トイレや噛みグセのしつけもできなくはないですが、子犬の時期よりもかなりの時間を要します。完全に直すのではなく回数を減らすようにする、その行動が出ないような環境設定をするなど、妥協をする必要があることも心に留めましょう。

室内トイレの習慣がない犬は直せるの?

屋外でトイレをする習慣がある犬に、室内トイレのしつけを行うのは難易度が高めです。既に屋外で排泄する習慣が染みついているので、いきなり屋外で排泄することをやめさせるのではなく、まずは庭などの敷地内で排泄させることから始めた方が良いでしょう。

「庭で排泄した」場合は散歩に行き、「しない」場合は家に戻ることを繰り返し、愛犬に庭で排泄することを覚えさせていきます。散歩中に排泄しそうになったときは、散歩を止めて家に戻る努力も必要でしょう。

それと並行して、玄関などの外に近い屋内にもトイレを設置し、室内での排泄も促したいです。そこで排泄に成功したら、トイレを徐々に室内へ移動させていきましょう。

プロに任せる手もある!

成犬からのしつけは、子犬期のしつけより難しいことが多いです。どうしてもうまくいかない場合は、プロの先生にお任せするのもひとつの手でしょう。しつけ教室などに通ってアドバイスをもらえば、今までの教え方の何がいけなかったのかが分かりスムーズにいくことも。愛犬と飼い主さんにとって、ストレスなくしつけが続けられる可能性があるので、ぜひ検討してみてください。

犬が人の社会で暮らすためには、覚えなければならないルールがたくさんあります。それに伴い、飼い主さんも根気よく愛犬に向き合って、しつけていく必要があります。最初に覚えさせてしまえば後が楽なので、愛犬と一緒に頑張りましょう。

参考/「いぬのきもち」特別編集『子いぬと仲良くなる育て方 しつけ編』
監修/石田陽子先生(石田ようこ犬と猫の歯科クリニック院長)
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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