1. トップ
  2. 犬と暮らす
  3. 【獣医師監修】安全なドッグフードの選び方とは?人気フードもご紹介

犬と暮らす

UP DATE

【獣医師監修】安全なドッグフードの選び方とは?人気フードもご紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

愛犬には安全で良質なドッグフードを与えたいもの。しかし、種類が多すぎて何を基準に選べば良いか悩んでしまいますよね。今回は良質なドッグフードの選び方や市販品の安全性、産地による違いや与え方などについて、人気フードブランドとともにご紹介します。

市販のドッグフードは全て安全なの?

世の中にはさまざまな種類のドッグフードが出回っており、価格も使われている原材料の種類もピンからキリまであります。そうなると気になってくるのが、市販のドッグフードはどれでも安全なのか、ということではないでしょうか?まずは、市販のドッグフードの安全性について見ていきましょう。

市販フードの安全性は『ペットフード安全法』によって確保されている

ペットフードの安全性を語る上でなくてはならないのが、『ペットフード安全法』という法律です。正式名称を“愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律”といい、海外で起きたペットフードの有害物質混入による、犬や猫の健康被害事件をきっかけに、2009年に日本で制定されました。

この法律により、安全なペットフード流通のための守るべき基準や規格が国によって設けられ、事業者はその基準を守ってフードの製造・輸入・販売をすることが定められました。この基準を満たしていないフードは、国によって廃棄や回収などが命令されるので、市販で売られているフードはどれも安全性の確保されたものといえるのです。

なお、『ペットフード安全法』では、フードのパッケージに「名称(犬用か猫用か)」「賞味期限」「添加物も含めた全ての原材料名」「原産国名」「事業者名および住所」の5項目を記載することが義務づけられています。フード選びの参考にもなるので、見方を覚えておくと良いでしょう。

『ペットフード安全法』以外にもペットフードに関連した規約がある

『ペットフード安全法』以外にも、日本には『ペットフードの表示に関する公正競争規約』という規約もあります。この規約は、ペットフードの業界団体である「ペットフード公正取引協議会」によって制定、消費者庁・公正取引委員会に承認されたもので、犬に必要な栄養バランスなどの表示が、フードに適正に表示されるように定められています。

この規約では、『ペットフード安全法』で定められた5項目のほか、「ペットフードの目的」「内容量」「給与方法」「成分」の4項目もパッケージに記載すべきとされており、国内で販売されているフードのほとんどが、この規約に沿ってパッケージ表示を行っています。もう少し詳しく知りたい方は、ペットフード公正取引協議会のサイトで会員になっているメーカーをチェックしてみると良いでしょう。

たまに見受けられる『AAFCO』という表示は何?

なお、ペットフードの中には、「『AAFCO』(米国飼料検査官協会)の基準に沿って作られている」という表記がなされているものもあります。AAFCOはペットフードの栄養基準やラベル表示などに関するガイドラインを設定しているアメリカの団体です。日本の『ペットフードの表示に関する公正競争規約』でも、総合栄養食についてはAAFCOの栄養基準を採用しています。

ただし、AAFCOは栄養基準のガイドラインを定めているだけで、AAFCOが個々のフードについて栄養基準を満たすかどうかの試験等を行うことや、栄養基準を満たしていることを承認することはありませんので注意しましょう。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「ドッグフードの栄養基準などの決まり~品質と安全を守る法律・規約」

安全性や健康面に考慮したドッグフードの選び方とは

法律でドッグフードの安全性が確保されているとはいえ、適当に選んで与えてしまうのは、愛犬の健康を損なうことにもなりかねません。愛犬の健康面を考慮した上で、より安全で良質な栄養がとれるフードの選び方をご紹介します。

主食には「総合栄養食」のドッグフードを選ぶ

ペットフードは目的別に、「総合栄養食」「間食」「療法食」「その他の目的食」に分類されます。数多くあるドッグフードの中で、犬の主食として推奨されているのが、「総合栄養食」と表示されているドッグフードです。総合栄養食とは、そのフードと水を与えるだけで犬の栄養基準を満たし、表示された成長段階の健康を維持できるよう調整されたフードのこと。ライフステージごとに分類もされているので、毎日の主食にはこちらを選ぶのがおすすめです。

ライフステージに合ったものを選ぼう

育ち盛りの子犬と成長が止まった成犬では、体重あたりの必要なエネルギー量や栄養バランスが異なります。フードを選ぶ上で大切にすべきポイントは以下のとおりです。

《ライフステージ別、フード選びのポイント》
子犬少量で効率よく必要なエネルギーや栄養素を消化・吸収できること。
成犬栄養バランスを崩さずに肥満を防げること。
肥満傾向ダイエットには食事量を減らすのではなく、フード内のエネルギー量をコントロールすることで対応。
妊娠/授乳期母犬だけでなく子犬の分まで栄養が必要なので、専用のフードでたっぷり栄養を摂らせることが大切。
シニア犬食欲や消化・吸収能力が衰えるため、エネルギー効率がよいこと。

摂取する栄養は、多くても少なくても愛犬の健康に悪影響を及ぼしてしまいます。獣医師など専⾨家に相談しながら、適切なフードを選んであげましょう。また、ドッグフードの種類によっては、パッケージにライフステージ別の給餌量の目安が表示されているものもあるので、そういったフードを選ぶのもアリでしょう。

「療法食」を利用する場合は獣医師の指示のもと行おう

愛犬がアレルギーや病気の診断をされた場合、獣医師から「療法食」を与えるよう指示されることがあります。療法食とは、病気や健康状態の治療・回復を目的に栄養バランスが調整された、食事管理に使用されるフードのことです。病気などの進行度合いによって適切な量や種類を決める必要があるため、自分の判断で購入せず、必ず獣医師と相談の上で利用するようにしましょう。

ウエットとドライ、どちらを選ぶのが良い?

総合栄養食も含めドッグフードは、ウエットタイプやドライタイプなど食感によって種類が分かれています。それぞれに以下のような特徴、メリット・デメリットがあるので、愛犬の健康や食欲の状態に合わせて、適宜選んであげると良いでしょう。

◇ドライフードの特徴


  • 水分が少ないので保存がきく

  • 比較的安価なものが多い

  • 少量でも効率よく必要な栄養がとれる

  • 機能性の幅が広く選べる種類が豊富

◇ウエットフードの特徴


  • 水分含有量が80%前後あり、食事と水分補給が同時にできる

  • 量が多いので満腹感が得やすい

  • 食欲が落ちているときでも食べやすい

  • 一度開封すると保存がきかない

犬種別フードを選ぶのはアリなの?

「犬種別フード」とは、その犬種の身体的特徴や、かかりやすい病気やケガなどの傾向に配慮して作られた犬種専用のフードです。配合する栄養素などをその犬種に合わせて微調整しているので、愛犬に犬種特有のトラブルが起こっている場合には選ぶのもアリでしょう。

ただし、どの観点に配慮して作るかは製造企業によって異なるので、同じ犬種用のフードでもさまざまな種類があります。また、同じ犬種でも体質などの個体差があるので、獣医師などと相談した上で、愛犬の状態に合ったものを選ぶようにしましょう。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師から3つの質問!】間違いだらけのドッグフード選びはどれ?」

いぬのきもち WEB MAGAZINE「ドッグフードの選び方・与え方を知ろう~パッケージ表示の見方・与え方」

国産と外国産で安全性に違いはある?

毛布にくるまるビション・フリーゼ
いぬのきもち投稿写真ギャラリー

飼い主さんの中には、国産にこだわってドッグフードを買う人も多いかもしれません。しかし、国産か外国産かどうかで、ドッグフードの安全性に違いは出るのでしょうか?

結論としては、産地の違いによって、ドッグフードの安全性に違いが出ることはありません。最初に述べたように、国内で流通しているドッグフードは、『ペットフード安全法』で定められた基準や規格に基づいて作られているもの。法律の内容が遵守されている限り、どの産地のフードであっても安全性に変わりはありません。

また、フードのパッケージに掲載されている原産国は、そのフードが最終的に加工された国のことであり、原料を調達した国を反映しているわけではありません。国産・外国産と分かれていても、そこまで違いはありませんので、どちらのドッグフードを選んでも問題はないでしょう。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「【獣医師解説】ドッグフードは国産?外国産?選び方を紹介!ランキング付」

ドッグフードの安全性&与え方に関するQ&A

基本的に、前述した種類のフードを選べば、安全性や健康面に問題はないといえます。しかし、愛犬の健康を考えると、「その中でより安全なものはどれ?」「この添加物などは本当に安全なの?」と疑いたくなる人もいるでしょう。ここでは、飼い主さんから寄せられたフードの安全性などに関する疑問の中から、特に多かったものをピックアップしてお答えします。

原材料名の最初に「○○肉」と書かれているものが良いの?

原材料名は、使用する重量の割合の大きいものから記載する決まりです。たんぱく質から得られるアミノ酸や脂肪から得られる脂肪酸の必要量をきちんと消化吸収できれば、動物性・植物性、どの原材料のドッグフードを選んだとしても問題ありません。

また、動物性の栄養素を、肉や魚など複数の原材料から確保している場合は、ほかの原材料より後に記載されることになります。本当に大切なのは、犬の健康に必要な栄養バランス。原材料表示の順番ばかりに振り回されてはいけません。

「チキンミール」「肉副産物」には良くないものが含まれているの?

「チキンミール」とは、チキンから皮(おもに脂肪分)を取り除いて乾燥させた粉末のことです。チキンに含まれない不純物などが含まれているわけではありません。チキンミールは動物性たんぱく源として重要な原料であり、必須アミノ酸も多く含まれます。

また、「肉副産物」とは、正肉(体幹部の筋肉)以外の肉や、頭や足、内臓などのことです。牛のひづめなども「肉副産物」に分類されますが、このような部位はペットフードには使用されず、肥料などに利用されます。私たちもいわゆる「もつ」として肉副産物を美味しくいただいているように、内臓などはたんぱく質以外の栄養素も多く含んだ、栄養価が⾼いナチュラルな原材料です。

これらは、「原材料に何が含まれているかわからない」「人が食べている部位と違う」などと不安視する声もありますが、主なフード会社では、原材料の検査を厳重に行い、清浄に処理し、『ペットフード安全法』に則り、安全性が確認されたものを使用しています。ペットフード安全法でも有害な物質や汚染された原材料を用いてはならないと決められていますので、不安に思う必要はありません。

酸化防止剤や保存料などの添加物は本当に安全?

ペットフードは栄養の塊なので、何も入れない状態だと、酸化や微生物の繁殖が急激に進んでしまいます。そのため、酸化を抑える酸化防止剤や、微生物やカビの繁殖を防ぐ保存料が使用されています。とはいえ、現在流通しているフードに使用されている酸化防止剤や保存料は、犬の健康に影響を及ぼさないものや、影響を与えない量とわかっているものばかりです。

その他の添加物についても、『ペットフード安全法』によって、使用できる添加物と量の上限値が定められているので、品質や安全には何ら問題ありません。添加物を使用しているからといって、フードの品質や安全性が劣ることは一切ありませんので安心してください。

「ナチュラル」「オーガニック」なフードのほうが健康に良い?

「ナチュラル」とは、『ペットフードの表示に関する公正競争規約』によって、科学的に合成された原材料や着色料が含まれていないフードに記載が許されている表現です。「オーガニック」は、日本のペットフードには基準が定められていません。

添加物は、毎日食べたとしても健康被害が起きないよう使用できる量が定められているため、「ナチュラル」や「オーガニック」と表記されたフードのほうが健康面に優位というわけではありません。あくまでも、素材にこだわりたいなど、好みの問題の範疇といえるでしょう。

複数種類のフードを混ぜても問題はない?

味に飽きたり、摂取する栄養がかたよったりしないよう、複数のドッグフードを混ぜて与えたいという飼い主さんもいるかもしれません。しかし、総合栄養食は、それと水を与えるだけで必要栄養素がとれるフードです。

複数の種類を混ぜてしまうと栄養バランスが崩れて、健康を損なうおそれがあります。どうしても複数種類のフードを与えたいという場合は混ぜるのではなく、フードの種類を日ごとに替える方法で与えるようにしましょう。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「ドッグフードに添加されている保存料は、犬にとって安全ですか?」

「いぬのきもち」アプリユーザーに聞いた!ドッグフードランキング

では最後に、「いぬのきもちアプリ」ユーザーが選ぶフードブランドランキングを下にご紹介します。愛犬に合ったドッグフードを選ぶ参考にしてくださいね。

購入しているフードブランドランキング
1位ロイヤルカナン ジャポン
ロイヤルカナン ブリード ヘルス ニュートリション

栄養素やそのバランスからキブル(粒)の形にいたるまで、犬種ごとの特性に配慮した総合栄養食。獣医学、動物栄養学から導き出された最新の技術をベースにしています。全18犬種専用のドライフードに加え、プードル、チワワ、ダックスフンドには専用のウエットフードも。
2位マース ジャパン
ニュートロ™ シュプレモ™ 小型犬用 成犬用

チキン、ラム、サーモンを主原料に、独自の栄養学や素材学に基づいて厳選した17種類の自然素材をブレンド。素材のもつ豊富な栄養素、最適な素材の組み合わせから得られる相互作用により、愛犬の健康をサポートし、愛犬がおいしさを感じられるフードを目指しています。
3位日本ヒルズ・コルゲート
サイエンス・ダイエット™ アダルト 小型犬用 成犬用

皮膚、被毛、骨、関節、歯と歯ぐきなど、小型犬の健康維持に必要な栄養バランスを考えたフード。オメガ3系&6系脂肪酸、カルシウムやグルコサミン、ビタミンCとビタミンDのほか、免疫力を保つために欠かせない抗酸化成分も含んでいます。

いぬのきもち WEB MAGAZINE「与えてよかったフードブランド部門ランキング いぬのきもちユーザー人気ランキング2019」

ドッグフードは、愛犬の体をつくる原料になる大切なもの。味の好みなどは犬も表現できますが、フードの安全性や体に合っているものなのかどうかは、飼い主さんが判断してあげなければなりません。愛犬がより健康に暮らせるように、栄養面や原材料をしっかり確認した上で、愛犬の健康状態や好みに合ったドッグフードを選んであげてくださいね。

ランキング/2019年5月「いぬのきもちアプリ」内調査(回答者数 340人)
※掲載商品はランクインしたブランドの一例を紹介しています。


監修/徳本一義(獣医師)
へリックス株式会社代表取締役社長。大学卒業後、小動物臨床を経て、ペットフード会社で学術部門を担当。現在は、複数の獣医科大学の非常勤講師を兼任。ペット栄養学会理事。ペットフード協会新資格認定制度実行委員会委員長。
徳本先生

CATEGORY   犬と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人気テーマ

あわせて読みたい!
「犬と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る